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小が大を超えるマーケティングの法則

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消費者ニーズは小さな店に有利に変化している

岩崎邦彦 氏

 前回は、全国1,000人消費者調査の結果、「地域」「専門」「質」「個性」「本物」「感性」といった言葉が、これからのマーケティングにおけるキーワードになりうることを述べた。消費者ニーズのトレンドをみると、この傾向は今後さらに強まっていくと思われる。

トレンド1 「全国」から「地域」へ

 「地域とのつながりを大事にしたい」「地元への愛着が高まっている」。このように語る消費者が増えている。「できるだけ地元で買い物をしたい」「車を飛ばして離れたショッピングセンターに行く代わりに、自宅の近くで買い物をしたい」と考える消費者も増加している。21世紀は、地域の時代だ。車での移動を前提としたライフスタイルの時代ではない。

 前回掲載した図表2-1にあるように、「地域密着」は消費者が認識する小さな店の強みのひとつである。企業の規模が大きくなればなるほど、消費者との距離は遠くなる。全国にチェーンを展開する大きな企業が、地域に深く根を張ることは難しい。それぞれの地域には個性があるからだ。

 さらに、複数地域で多店舗展開を行う企業にとって、競争力を失った地域から撤退し、新たな立地を確保する「スクラップ・アンド・ビルド」は、重要な経営戦略のひとつである。当然、地域とのつながりを武器にすることは難しくなる。

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