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そのイベント、「名刺集め」で終わっていないか

Nexal 上島千鶴氏

 業界フェアーやカンファレンス、展示会やセミナー、グループ全体でお客様やパートナーを集めた年1回のビッグイベントなど、年度初めと次年度予算編成時期の春と秋はイベントが多い。今秋、情報収集のためにイベントに出かけた読者の皆さんも多かったのではないか。

 こうしたイベントや展示会に付き物なのは、来場者の「名刺集め」である。出展ブースで説明員と話をしたら名刺交換、ノベルティグッズをプレゼントするときに名刺を収集・・・など、出展社はいろいろな方法で来場者の名刺を集める。昔からある光景だが、最近は名刺集めに拍車がかかっている。

 その背景にあるのは、イベントや展示会に出展する企業の目的が、この10年余りで様変わりしたことだ。一言で言うと、「企業認知の向上」から「売り上げへの貢献(見込み客の獲得)」へ、天秤が大きく傾いている。今や、出展にあたってROI(投資対効果)を数字で算出する時代になった。

 しかし、こうしたイベント会場における名刺集めは、売り上げに貢献する「見込み客」の獲得手段として、本当に機能しているのだろうか。そもそも展示会やイベントの効果がよく分からず、売り上げにどの程度貢献できているのか十分に可視化できていない、という課題もある。

 今回は、展示会やイベントでの「名刺集め」を起点とした見込み客へのプロモーション施策について、より多くの成果を得るための提言をしたい。名刺集めの目的を見直し、適切な施策を打つことで商機は確実に増える。

名刺の集め方が変わり、獲得単価1万円から5000円台へ

 はじめに「名刺集め」の現状を整理しておこう。

 最近の展示会やイベントでは、数千規模の参加申込者データを効率的に処理するための仕組みが色々ある。皆さんも経験している通り、インターネットで事前申し込みを受け付けたり、参加者のデータをバーコードで一元管理したりしている。特にこのバーコードのシステムは名刺獲得に大いに役立っている。

 ブース出展している企業では、これまでアンケート記載やノベルティのプレゼントをきっかけに来場者の名刺を集めていた。展示会場の来場者導線や展示ブースの位置にもよるが、名刺の平均獲得単価は1万円前後であった。

 それが今では、来場者から名刺をもらわずとも、首から下げた名札のバーコードを読み取るだけで、来場者データを獲得できるシステムの導入が増えてきた。この仕組みによって、名刺データ獲得数は実に従来の2倍近くに跳ね上がった。その結果、名刺の獲得単価も5000円程度(人件費は含まず)にまで下がっている。

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