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小が大を超えるマーケティングの法則

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マーケティング的発想とは何か

「価格」の競争でなく、「価値」をめぐる競争である

岩崎邦彦 氏

マーケティングへの関心の高まり

 今日、マーケティングへの関心が高まっている。下のグラフは、朝日新聞に「マーケティング」という言葉を含む記事が、毎年いくつ掲載されたのかをみたものだ。1985年は24件。1カ月にわずか2件のペースであった。その後、増加を続け、98、99年ごろから急速にマーケティング関連記事の量が増えていることがわかる。2010年は428件。毎日約1件のペースで、マーケティングに関連する記事が出ている計算になる。85年と比較すると、その数はなんと約18倍だ。

 一般紙の朝日新聞で、これだけのペースで記事が増加しているということは、世間のマーケティングに対する関心が顕著に高まっていることを示している。今や、「マーケティング」という言葉を聞いたことのない人は、ほとんどいないだろう。

 とはいえ、マーケティングのとらえ方には人によって大きな違いがあるようだ。

 「マーケティングとは何だろうか?」

 セミナーなどで参加者の人たちに聞くと、マーケティングという言葉のとらえ方は、実に多様であることがわかる。ある人は「売り込み」と答え、別の人は「市場調査」や「データ分析」と答える。「商品開発」と答える人もいれば、「広告宣伝」と答える人もいる。

 どれも部分的には正しいが、全体をとらえてはいない。

 経営者が、「マーケティングが大切だ」と声高に叫んでみても、従業員がマーケティングに対して、それぞれ違うイメージを頭に描いていたのでは、議論はかみ合わず、効果的なマーケティング活動はできない。

 マーケティング活動の前提は、まず、メンバーが「マーケティングとは何か」について、ベクトルを合わせることである。

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