日本経済新聞 関連サイト

変貌する小売り

記事一覧

協力:アドビ システムズ

「店頭でネット販売」、ユニーが放つ異色の戦略

ネットを武器に「店舗の強み」を再構築

電子マネーを発行して「個客」とコミュニケーション

藤元氏 ところで、独自の電子マネーを近々出すと聞いているが。

角田氏 今秋にも電子マネーを出す予定だ。グループ会社のクレジットカードとこの電子マネーの両方を合わせると、会員数は600万人以上になり、その売り上げは全体の55%ぐらいに達すると推定している。

藤元氏 おおまかに言って、顧客の半分以上から購買履歴を取得できることになる。すでに電子マネーを発行している総合スーパーもあるが、この業態で顧客の半分以上から購買履歴を取得するのは簡単ではないはず。

角田氏 その購買履歴情報をネットとリアルの両方で活用しようと考えている。使い方は色々あるが、「個客」とのコミュニケーションに使える。

 例えば、ある人気ソフトがあって、発売日に200本売るだけの商品を仕入れられたとする。しかし、それを各店舗に配分すると、1店舗あたり1本、2本にしかならず、すぐ売り切れてしまう。買えなかったお客様は不満を感じるだろう。だったら、同種のソフトをロイヤルカスタマーの希望に応じて、個別に優先販売したらよい。そのほうが間違いなく顧客満足につながる。

ネットは基盤、売り上げは全部店舗に付ける

角田氏 このようなネットの活用について、店舗によく言っていることが2つある。まず、ECというのは、365日24時間の営業体制に変えること。もう1つは、売り場をバーチャルに増床できるから、品ぞろえが増えるということ。

 ECは、店舗で販売するための基盤であると考えている。だから、ECの売り上げは、全部店舗に付けている。

藤元氏 ECの売り上げを全部店舗に付けてしまうやり方はすごいと思う。色々な事例を見てきたが、どうしてもEC事業部と店舗の間で売り上げの食い合いになり、EC事業部は店舗の敵となって対立してしまう。しかし、ECの売り上げをすべて店舗に付けてしまえば、店舗も積極的にネットを使うようになる。

角田氏 何だかんだ言って、いくらECの舞台で戦っても、ヒト、モノ、カネは、圧倒的に店舗にある。そこを武器にしなければ戦いようがない。だったら、ECの売り上げを全部店舗に付けてしまおうという発想だ。店舗がECを使ってがんばった分だけ売り上げが立つ仕組みだ。

PICKUP[PR]