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変貌する小売り

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協力:アドビ システムズ

「店頭でネット販売」、ユニーが放つ異色の戦略

ネットを武器に「店舗の強み」を再構築

角田氏 このサービスができたおかげで、店頭の品ぞろえも大きく変わろうとしている。例えば衣料品のPB(プライベートブランド)商品。今までイレギュラーなサイズも店頭に並べていたが、売れ残ってロスになりやすい。そこで、「もう店頭には置かなくていい。すべてお取り寄せに切り替えしてしまおう」と発想転換した。

 このスキームをベースに商品開発も始めている。

店頭で顧客自身が「商品をセレクト」、スマホアプリで実現へ

角田氏 今、タブレットの発展形として、お客様が直接スマートフォンでお取り寄せできるアプリケーションも用意している。

 これまでは店員がタブレットで在庫を調べていたが、場合によってはお客様自身に直接調べて頂き、注文してもらったらどうかと考えている。接客を必要とする商材は店舗に置いたタブレットで受注し、接客をあまり必要としない商材のお取り寄せはもうスマホアプリに任せてみようという考えだ。新しい店舗で「トライアルをやってみるか」という話になっている。

藤元氏 今、アマゾンや楽天に顧客を取られないかと心配する小売店が多い中で、逆に自ら「店頭でのネット販売」を次々と強化しているのは面白い。

角田氏 例えば、おせち料理の販売を考えるとき、品ぞろえできる料理はたくさんあるのに、販売効率を考えると、いくつかの詰め合わせパッケージにまとめざるを得ない。しかし、それでは「カタログ販売」の域を抜け出していない。アプリを導入することで、カタログ販売型を「セレクト型」に変えようと思っている。お客様が、おせち料理として入れるものを、メニューから自由に選べるようにするのだ。

藤元氏 なるほど。アプリがあれば、セレクト型のおせち料理を注文しやすそうだ。

角田氏 これはお中元やお歳暮などのギフト販売にも応用できる。私はITと物流とECを所管しているので、ハムのギフト販売をするための物流現場を見に行ったことがある。そこでは、何種類かの詰め合わせセットを作るために、皆がギフト用の箱にハムを詰めていた。それを見て、「ここでハムを詰めているのなら、お客様の好きなハムを組み合わせて詰め合わせたらいいのではないか」と現場に聞いてみると「それはできる」という。あとはメーカーの了解をどう取るかだ。

 こういうことは、メーカーから「詰め合わせセット」を仕入れている会社だとできない。私どものように、自社のギフトセンターに在庫を置けて、自社で詰め合わせできる機能を持っている会社にしかできない。

藤元氏 そこが総合スーパーの強みになるわけだ。

角田氏 商品を「セレクト型」で販売するための機能は、もう情報システムの中に組み込んである。あとは商品部がいつ踏み切るかだ。

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