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変貌する小売り

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協力:アドビ システムズ

「店頭でネット販売」、ユニーが放つ異色の戦略

ネットを武器に「店舗の強み」を再構築

店頭にいるのに「ネット販売」

<b>藤元健太郎氏<br>

ディー・フォー・ディー・アール(D4DR)代表取締役社長</b><br>

野村総合研究所、フロントライン・ドット・ジェーピーを経て現職。ネット販売やマーケティングなどのコンサルティング、調査研究などに従事。日経MJの「ECの波頭」でコラムを執筆中。 藤元健太郎氏
ディー・フォー・ディー・アール(D4DR)代表取締役社長

野村総合研究所、フロントライン・ドット・ジェーピーを経て現職。ネット販売やマーケティングなどのコンサルティング、調査研究などに従事。日経MJの「ECの波頭」でコラムを執筆中。

藤元氏 ユニーの最近の取り組みで面白いと思ったのは、店頭にタブレット端末を置いて、店頭にいるのにネットで注文できることだ。実際に総合スーパーでやっているのはユニーだけではないか。それは「店舗に来てくれたお客様により多くの品ぞろえを」という発想からきているのか。

角田氏 はい。一番の思いは、せっかく来店して頂いたのに「この商品、このサイズはないの?」と聞かれて、「ありません、申し訳ございません」とお詫びするのは、やはり忍びないということ。本来、我々の使命というのは、お客様が欲しい商品を何としても探してお届けすることなので。

 そういう場面でタブレット端末があれば、その場で店員が物流センターや取引先の在庫を調べて「このサイズは在庫がございます」と答えられる。お取り寄せの注文をして頂ければ、「明日ならば入ります」と納期を回答できるし、「ちょっと忙しいから自宅に送ってほしい」と言われれば、お客様の自宅に配達することもできる。

少子化で縮んだ子供・ベビー向け売り場をネットで拡張

 今年、16のモデル店舗で、子供・ベビー向け商品の販売にタブレット端末を利用したところ、実に売り上げの30%がタブレット端末によるお取り寄せになった店がある。

 今、少子化の影響で、子供・ベビー向け商品の売り場がどんどん小さくなっている。百貨店は子供向け商品の売り場をある程度残しているが、価格帯が高いので普段着るものは買いづらい。

 その点、ユニーならそれこそ紙おむつから洋服、オモチャまで何でもセットにして販売できる。売り場の一部を使って、「ベビー百貨」というイベントも開いている。このイベントでもフルラインの商品を並べられるわけではないが、タブレット端末でお取り寄せを承れば、お客様の要望に応えられる。

 このお取り寄せの仕組みにはもう1つ特徴がある。メーカーや卸の在庫まで把握していることだ。物流センターに在庫が無くても、「ここまでならメーカーや卸に在庫があるから販売してよい」という数字が分かる。お取り寄せの注文を受ければ、直接メーカーに発注できる。

藤元氏 メーカー在庫、物流センター在庫、店舗在庫の3つがシームレスにつながっていて、かつ、タブレットからすべてが分かるというのは新しい。

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