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ネットに流れた顧客、呼び戻し狙う実店舗側の苦戦

Nexal 上島千鶴氏

 皆さんは「ショールーミング(Showrooming)」という言葉をご存知だろうか。流通業界の方々にはもちろん常識だろうが、それ以外の業種の皆さんも、説明を聞けば「あぁ、それなら自分もやっている」と思うかもしれない。

 ショールーミングとは、「小売店の店頭で商品の品定めだけして、実際の購入は一番安いオンラインショップでする」という消費者の購買行動を指す。

 消費者にしてみれば、できるだけ安い買い物をしたい。しかし、近くの小売店の売り値よりずっと安い商品をオンラインショップで見つけても、実際に商品を手にとって感触や使い勝手を確認するまでは購入に踏み切れないのではないか。いくらオンラインショップで商品情報や口コミをじっくり読んだとしても、それだけで決心できるわけではないだろう。

 そこで消費者は店舗に足を運び、店舗では買わないけれど、商品に触れ、買うべきかどうかの意思決定だけをする。オンラインショッピングに慣れた消費者にとって、店舗はただのショールームにすぎなくなったわけだ。

 店舗側からすると、ショールーミングの影響は大きい。コストをかけて商品を並べ、接客しているのに、多くの客をオンラインショップに取られるかもしれないからである。米国ではマーケティング会社のプレースドが、今年1月にアンケート調査を行い、3月に「アマゾン・ショールーミング・リスク指数」として結果を公表している。日本でも名が知れている大手販売店では、玩具販売のトイザらスや家電量販店のベスト・バイなどでショールーミングのリスク指数が高いという。

地盤沈下の進む実店舗へ、ネット上の消費者をいかに送客するか

 こうしたショールーミングを背景に、最近「O2O(オー・ツー・オー)」という言葉をよく目にするようになった。

 O2Oは「オンライン・ツー・オフライン(Online to Offline)」、またはその逆の「オフライン・ツー・オンライン」の略。ネット(オンライン)から実店舗など(オフライン)へ消費者を誘導する施策や、ネット上の情報発信によりオフラインでの消費行動を促すような施策である。

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