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顧客行動をつかめ!

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「個客」を知るからこそ築ける心地よい関係

日本IBM 専務執行役員 ジョン・ロビソン氏

企業経営のパラダイムシフトが起きている。震源はスマートフォンやソーシャルメディアだ。そこから得られる顧客の行動や本音をつかんで業績を伸ばすには、ビジネスの発想そのものを変えていく必要があろう。(本記事は、7月10日に都内で開催されたデジタルマーケティングイベントにおいて、日本IBM 専務執行役員のジョン・ロビソン氏が登壇した基調講演「The Future Practice of Marketing(未来型マーケティングの実践)」をもとに構成した)

基調講演に登壇した日本IBM 専務執行役員のジョン・ロビソン氏(写真右)と会場の様子 基調講演に登壇した日本IBM 専務執行役員のジョン・ロビソン氏(写真右)と会場の様子


 「ゴルフをやっている人は手を挙げてください」――。

 講演の冒頭で、日本IBM 専務執行役員のジョン・ロビソン氏は会場の聴講者に呼びかけた。その次は年齢、子どもの有無などの質問を投げかけ、最終的に手を挙げ続けている数人が残った。実はこれらの質問、ロビソン氏自身のプロフィールをもとにしていた。

 手を挙げ続けている人々の顔を見回しながら、ロビソン氏は次のように述べた。

 「今、手を挙げている方々と私とは多くの共通項がありますが、果たして同じタイプの人と言い切れるでしょうか。これが従来型のセグメンテーションという属性分析です。類型化はできても、一人ひとりの顧客を理解するには不十分なのです」。

「個」を理解し、顧客に価値ある「体験」を提供せよ

 従来型の属性分析の限界に言及した上で、ロビソン氏はこれからの経営戦略で取り組むべき3つのポイントを指摘した。

 1つめは「顧客を"個"として理解すること」である。

 企業は顧客の取引履歴、顧客からの意見や要望など様々な情報を保持している。「しかし、それらの情報をどれだけ集めても、一人ひとりの顧客、すなわち"個"の姿は浮き彫りにできません」とロビソン氏は訴える。

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