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デジタルマーケティング最前線

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個客をより深く理解すべく、CRM再構築へ

Nexal 上島千鶴氏

 現在のマーケティングは、インターネットによるデジタル化が進み、「横文字だらけで理解できず、全く頭に入ってこない」という話をよく耳にする。

 しかし、企業のマネジメント層が、自ら積極的に国内外の潮流を学び、新しいことに挑戦し続けない限り、企業の成長は鈍化する一方だ。このコラムを通じて少しでもデジタルマーケティングを考える「きっかけ作り」ができればと思い、いろいろな訪問先で気になった話題・テーマについて話していきたい。ちなみに、学術論文や教科書的なマーケティング・フレームワーク(枠組み)を学びたいという方の期待には沿えないと思うので、あらかじめご理解いただきたい。

従来のCRMはほとんど失敗した

 今回のテーマは「グループCRM」に取り組む企業の狙いである。CRMとは、カスタマー・リレーションシップ・マネジメントの略で、顧客情報管理(あるいは顧客関係管理)と訳されることが多い。「グループCRM」は、このCRMの取り組みを企業グループ全体に拡張して再構築するものだ。

 なぜ、企業がCRMの再構築に取り組もうとしているのか。その理由を説明する前に、従来のCRMの実情について話しておきたい。

 CRMの目的は、既存顧客との関係を長期間維持し、満足度を高めることで、「顧客が生涯にわたってもたらすであろう利益」、すなわちLTV(ライフタイムバリュー、顧客生涯価値)を高めていくことだ。

 古典的な手法としては、例えば顧客のライフイベント(誕生日、記念日、行事・催事など)に合わせた特別割引キャンペーンがある。こうしたキャンペーンを顧客ごとにタイミングよくDM・メールで案内することにより、常に顧客との関係を維持し、顧客の記憶に留まるようにしておく。これがリピート購入につながるわけだ。

 一般に新規の顧客を獲得するには高いコストがかかるが、そうするより既存顧客のLTVを最大化する方が数倍も利益を上げやすいとされる。そのような理由から、1990年代後半から2000年頃にかけて一斉にCRMシステムの導入が進んだ。

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