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英国海兵隊に学ぶリスクマネジメント

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仲間が地雷踏む それでも英兵はジョーク

マッキニーロジャーズ アジア太平洋代表パートナー 岩本仁氏

部下一人一人に興味 家族のようにいたわる

 最後に1つ、とても重要なことをお伝えしたい。意気消沈している部下は「大切に思われている」ということが伝わらなければ、何を言っても心に響かない。日ごろから部下の一人一人に興味を持つことでしかその思いは伝わらない。

 家族や趣味といった個人的なことにも関心を示し、折に触れて話題にする。ビジネスの世界では、同僚であっても個人的な事柄は聞いたり話題にしたりしないようにする傾向がある。対照的に、軍隊では生き残るため必要なことであると考えられている。部下を知ろうとしない上官は信頼されず、困難な戦局の時に「この人の命令なら」という決意が生まれない。

 日本企業がグローバルで勝つため、日本人の長所は積極的に生かすべきだ。「社会のため」「仲間のため」という気持ちが強いのは他国にない日本人の特徴だろう。こうした思いを共有できる組織ほど、ミッション・リーダーシップは浸透しやすい。英国海兵隊300年の英知をマネジメントに生かして欲しい。

岩本 仁(いわもと じん)

マッキニーロジャーズ アジア太平洋代表パートナー

ブーズ・アレン&ハミルトンを経て、シック米国本社グローバルビジネスディレクター、シック・アジア太平洋担当VP 兼シックジャパン社長、MHD ディアジオ・モエ・ヘネシー社長兼CEO 等、15年に渡り経営最前線を指揮。2008年10月より現職。グローバル企業の組織変革のプロフェッショナルとして、特にM&A後、JV等、複雑な組織のマネジメントに精通。過去に東京工業大学空手部コーチや世田谷区立八幡小学校PTA会長など、コミュニティ活動にも積極的に関与。東京工業大学情報科学科卒業。

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