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海外支援と地方創生が未来のサラヤにつながる

サラヤ社長・更家悠介氏に聞く(後編)

 高齢者の場合は、糖質だけでなく、栄養全体のコントロールが必要です。たんぱく質の摂取が足りないと、寝たきりの原因となるサルコペニアのリスクも高まります。また、やむを得ず寝たきりになったしまったら、褥瘡(じょくそう)を予防したり、治療したりしなければなりません。こうしたことを、大学の研究機関とも連携し、関連の学会などにも参加しながら、高齢社会の課題として取り組んでいきます。

 高齢者のアメニティ向上については現在、歯周病対策などを含めた口腔ケア事業を大学の研究機関などと進めています。自分の口から直接食べることは、高齢者の健康長寿延伸にかかわる大きな要素です。自分の口から食べられないと、身体の衰えをはじめ、認知機能の悪化にもつながると言われているのです。高齢者が自分の口でおいしく食べることを後押しする事業は、健康長寿延伸に貢献すると確信しています。


 もともと公衆衛生に役立つ事業を中心に取り組んできましたから、高齢社会の問題もその考えの延長にありますね。公衆衛生は、予防の世界です。高齢者の栄養のコントロールも、口腔ケアも、予防の観点で進めますから。ただ、日本の医療制度では、病気に対してお金は使うけど、予防に対しては、あまり使ってもらえません。なので、サラヤとしてもあまり儲からないんですよ(笑)。もう少し予防にお金を使う社会になるといいのですが......。それでも、予防の効果が出てくれば、結果的に国民医療費全体が下がるわけですから、国のためになると思うのですけど。

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