日本経済新聞 関連サイト

日経ソーシャルビジネスコンテスト関連特集

記事一覧

SDGsの実現に向けてサラヤがやってきたこと

サラヤ社長・更家悠介氏に聞く(前編)

「環境保護」ではなく、「環境保全」目指せ

-- 2015年、国連はSDGs(持続可能な開発目標)を採択し、企業としてもSDGsの取り組みなくしては、生き残れない時代にさしかかっています。企業としてSDGsを実現させるには、どう留意すればよいのでしょうか。企業としてのビジネスとどう折り合いをつけていくのでしょうか。

 原理として、社会性と企業性との矛盾があるとよくないですね。企業は社会の中の一員であり、企業が先にあって社会が後からついてくるのではありません。まず、社会が正しい方向へ向かっていく中において、企業を位置づけるべきなのです。

 そして、企業は社会のあるべき姿にできるだけ寄り添うような方向感を出していかなくてはならないのでは。社会のあるべき姿とは、循環型の環境社会として、サステナブルであり、企業もビジネスを遂行しながら持続可能な存在でなくてはならないのです。つまり、循環型の環境社会の中で企業が存在し続けるためには、売り上げと利益は必須であるというわけです。

 そのためにも、環境に対して単に守るという「環境保護」では、サステナブルとは言えないでしょうね。環境保護団体が環境破壊反対運動を繰り広げていますが、彼らの主張は「環境に触るな」というものです。しかし、それでは人間の生活をも否定することにつながりかねません。環境を取るのか、人間を取るのか、という二者択一は問題解決にはならないのです。環境に触らないのではなく、環境を利用しつつ、環境を守っていくという「環境保全」を遂行してこそ、サステナブルと言えるでしょう。まさに、ボルネオ島での取り組みがそうなのです。

 また、上場企業でも大企業でもないからこそ、できたこともあります。上場企業であれば、環境保全よりもまず利益を上げて株主に還元してほしいということになります。法制度も整っておらず、結果が出るまでに時間がかかることには、なかなか取り組みにくいのです。そんな中でもサラヤがやってこれたのは、社会の進むべき方向性とサラヤの事業が合致していると確信していたからにほかなりません。

 サラヤが存在する限り、SDGsの実現に向けた活動に終わりはありません。次回はこれからのサラヤの新たな挑戦についてお話します。

PICKUP[PR]