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REG/SUM キーパーソンに聞く

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レグテックで規制コスト削減、市場効率化を追求

レグサム、ピッチ・ラン日経賞の2社CEOに聞く

 規制(レギュレーション)とテクノロジーを融合した「レグテック」をテーマにした「REG/SUM(レグサム) レグテック・サミット」(主催・日本経済新聞社、2017年12月20~21日開催)では、国内外のスタートアップ企業24社が事業モデルを競い合う「ピッチ・ラン」を実施。金融機関の規制対応を支援する米ヘクサニカ(ニューヨーク)、不動産融資のネット仲介を手掛けるクラウドリアルティ(東京・千代田)の2社が「日経賞」を受賞した。両社のトップに特別インタビューを行い、事業の特色や今後の戦略を聞いた。

AI駆使し金融規制のコスト削減

米ヘクサニカ 創業者・最高経営責任者(CEO) ヨゲシュ・パンディット氏

日経賞を受賞したヘクサニカのヨゲシュ・パンディットCEO 日経賞を受賞したヘクサニカのヨゲシュ・パンディットCEO

――受賞おめでとうございます。あらためてどんな会社か教えてください。

 ありがとうございます。ヘクサニカはビッグデータ解析やロボティクス、人工知能(AI)といった最新技術を活用した業務プロセスの自動化と統合によって、金融機関の規制対応コストを削減します。ニューヨークに本拠を置き、バックオフィス部門はインドにありますが、顧客の中心は米国で、今は欧州にも拡大しています。日本の銀行とも関係を築きつつあります。

――2014年の創業ですが、事業を始めたきっかけは何だったのでしょう。

 起業する前は米シティバンクのシニアバイスプレジデントとして法令順守の業務を担当していました。当時は、連邦準備理事会(FRB)に提出する報告書のやり取りに2カ月もかかったものです。銀行側は規制対応コストを下げるため、業務をシンガポールやインドなど海外の労働力に任せようとするだけでした。こうした経験から、テクノロジーで対応コストを下げようと考えたのです。

――ピッチ・ランで特に強調した点は?

 法令順守の膨大なコストを引き下げたいという問題意識です。米国だけで年1000億ドル(約11兆円)超を費やし、昨年は3000億ドル(約34兆円)超の罰金を科されました。地方の小規模な銀行は廃業が相次いでいます。当社のサービスを使うことによって、法令順守の業務にかかる時間やコストを40~50%以上削減できます。さまざまなデータ源から取り込んだ異なる種類のファイルをアルゴリズム(自動計算)で処理することで、規制当局への報告にまとめることができるだけでなく、社内での管理・分析に役立てることもできます。

――日本におけるレグテック市場の今後をどう見ますか。

 日本の金融機関も、データ収集や当局への報告など規制に対応するコストは非常に大きいと聞いています。人手に頼った旧来のやり方では高いコストがかかるのは無理もないことで、それをテクノロジーに置き換えていかなければなりません。多額のコストを節約できれば、ビジネスにとって大きなチャンスにつながるでしょう。

受賞を喜ぶヘクサニカのヨゲシュ・パンディットCEO(右)と審査員を務めたSCG リーガルカウンセル 上級マネジャーのアビゲイル・ホープ・セッラーノ氏(左) 受賞を喜ぶヘクサニカのヨゲシュ・パンディットCEO(右)と審査員を務めたSCG リーガルカウンセル 上級マネジャーのアビゲイル・ホープ・セッラーノ氏(左)

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