日本経済新聞 関連サイト

健康診断という「病」

記事一覧

職場で「がん検診」が受けられないワケ

亀田高志 氏

 社内で開催された健康教育を受講した課長がGさんに話しかけます。

「講師が産業医だったんだけど、ちょっと意外な質問をしてきたよ。ある日、親切な死神がやってきて、『あなたの寿命が尽きかけている。でもあなたは誠実に生きてきた。だから、せめてあなたに死因を選ばせてあげよう。がん、脳卒中、心臓発作の3つのうち、どれを選ぶ?』と言ったらどうしますか?』

「えっ? 考えたこともないですよ。でもとりあえず、がんは嫌ですね」

「俺も同感だ。いきなり脳卒中で意識がなくなって、苦しまないのがいいな」

「課長、いや死神様。私もそれでお願いします!」

がんで死ぬのは、嫌ですか?

 この質問は、日ごろお引き受けしている研修や講演に参加した方々に、日常を離れた環境で健康について振り返っていただくために、真面目に尋ねているものです。

 多少のばらつきはありますが、一番人気があるのは脳卒中で7~8割の人が選びます。2番目が心臓発作で1~2割。一番不人気なのはがんで、参加者30名程度のうち1人か2人が手を挙げる程度です。ちなみに死神が言った「がん」「脳卒中」「心臓発作」の3つは日本における三大死因です。

PICKUP[PR]