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REG/SUM キーパーソンに聞く

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日本初で日本発のレグテックソリューション作りたい

NTTデータ 第四金融事業本部企画部事業開拓推進室部長 宮本拓也氏に聞く

 日本経済新聞社が12月20~21日に開く「レグテック(規制とテクノロジーの融合)」をテーマにしたグローバルイベント「REG/SUM(レグサム)」(=RegTech Summit)に関連して、参加企業・団体のキーパーソンに注目テーマや最新動向などを聞いた。大手ITベンダーであるNTTデータ 第四金融事業本部企画部事業開拓推進室部長の宮本拓也氏は、欧米に遅れている日本のレグテック市場も来年半ばには市場の全体像が見えてくると予想。急速に立ち上がってくるニーズに対応し、日本初で日本発のレグテックソリューションを作りたいと意欲をみせる。

レグテック視野に業務提携などの準備進める

――フィンテック(金融とテクノロジーの融合)の分野で、NTTデータは「オープンイノベーション」をキーワードに独自の取り組みを加速させています。一方でレグテックへの取り組みはどうでしょうか。

宮本拓也(みやもと・たくや)氏。1977年生まれ。2000年に筑波大学第三学群社会工学類卒業後、NTTデータに入社。ソフトウェア開発、グローバルビジネス推進に従事した後、現在は第四金融事業本部企画部事業開拓推進室でソリューションの新規企画および営業を担当。 宮本拓也(みやもと・たくや)氏。1977年生まれ。2000年に筑波大学第三学群社会工学類卒業後、NTTデータに入社。ソフトウェア開発、グローバルビジネス推進に従事した後、現在は第四金融事業本部企画部事業開拓推進室でソリューションの新規企画および営業を担当。

 フィンテックなどで培ってきた知見や技術がレグテックで使えそうだという手応えを感じている。その1つがビッグデータの活用。実際のビジネスではデータの量だけでなく、いろいろな多様なデータをまとめて扱うことで意味が出てくる場合が多い。ところが、多様なデータを扱うにはデータベースの制約があったり、動画やメールなど非構造のデータを扱う技術が未成熟だったりといった欠点があった。

 例えば、法律や規制に出てくる文章(自然文)を考えてみる。人間は自然に文章を読んで意味を理解するが、システムではそうは行かない。文章を文字データとして捉えることはできても、それが意味する内容や意味まではデータ化できない。文章を読み、その内容を理解し、意味付けることは人がアナログでやるしかなかった。

――データをどう捉えるか、データベースにどう蓄えるかについて技術の壁があるわけですね。この壁は乗り越えられそうですか。

 当社は今年5月末に米マークロジック社と資本業務提携した。同社のデータベースはエンタープライズNoSQLデータベースで、関係データベース(RDB)とは異なるデータベースシステム。従来のRDBMSが苦手な領域を補完するのが特徴で、柔軟なデータ構造を持つ次世代データベースシステムと言われている。これを使えば、自然文も意味も含めてデータベースに格納できると考えている。法律や規制の文章を読み取って、過去の規制との差分は何か、何が変わって何をしなければならないか浮き彫りにできる。

 さらにAI(人工知能)を加えて業務をサポートするシステムにすることもできる。例えば、文章中に「東京」という文字が出てきた場合、単純に地名なのか、または社名の一部なのかを的確に判断すれば、その文章の意味合いまで理解できるデータになる。レグテックの分野では、規制する側と規制される側の双方の自然文を蓄えるデータベースを基盤システムとして構築していけば、ビジネスにつながっていくかもしれない。そうなればNTTデータが得意とする領域にレグテックが入ってくる。

――今後、日本でのレグテックに関係する技術の進展をどうみていますか。

 欧米やシンガポールなどに比べて、日本が遅れているのは事実。国内でレグテックが話題になり始めたのは昨年末から今年にかけてだ。当社も本格的に動き始めたところだが、来年はレグテックがもっと注目されるとみている。

 レグテックと言うと、まず金融業界を想定しがちだが、金融業界にとどまらず産業界でも規制関連がビジネスの課題になっているという声を聞くようになってきた。行政官庁のレグテックへの対応姿勢にもよるが、来年初めにも表立った動きが出始め、半ば頃には日本のレグテックの全体像が見えてくるのではないか。

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