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ブロックチェーンの未来 金融・産業・社会はどう変わるのか

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すぐわかるブロックチェーンの種類とメリット

日本総合研究所副理事長 翁百合氏、東京大学大学院教授 柳川範之氏、京都大学公共政策大学院教授 岩下直行氏

 仮想通貨ビットコインには、ブロックチェーンという画期的な技術が用いられている。その適用範囲は仮想通貨にとどまらず、世界のさまざまな企業や金融機関・政府が、この技術による多様なサービスの実証実験を行っている。第2回では、ブロックチェーンの種類とメリットについて説明する。

●ブロックチェーンの分類:
参加者を限定するか、しないか

 ブロックチェーンにはさまざまなタイプがあり、それぞれの活用目的に合ったタイプが使われている。一つの分類の基準は、取引の確認やブロックの生成といった行為に誰でも自由に参加できるか(Unpermissioned)、それとも関与する参加者が管理者によって許可された者に限定されているか(Permissioned)、ということである(図表1)。前者をパブリック型ともいう。また、後者のうち取引の確認やブロックの生成にかかわる参加者が単独のプラットフォームの場合はプライベート型、複数の場合はコンソーシアム型と分類される。

図表1 ブロックチェーンの分類

誰でも参加できるUnpermissioned型
 まず、当該ブロックチェーンへの参加者が特定されていない、不特定の参加者(Unpermissioned)によるタイプの典型例は、仮想通貨ビットコインである。Unpermissioned 型ブロックチェーンには管理者がいない。このタイプのブロックチェーンは、参加者が増えれば増えるほどネットワークが保持するデータは改ざんされにくくなる。

管理者の許可が必要なPermissioned型
 もう一つのタイプは特定の参加者(Permissioned)だけがブロックチェーンに参加できるものである。このタイプは、ブロックチェーン管理者の信頼(トラスト)を得られた人々(または企業や機関)しか、ブロックチェーンに参加できない。Permissioned 型は、ネットワークへの参加を許可する管理者がいるため、中央集権的でありそもそもブロックチェーンの目指す姿とよべるのかという議論もあるが、この場合でも参加者間でのデータベースの分散保有は行われている。こうしたブロックチェーンは、PoWよりスピーディーで効率的なコンセンサス・アルゴリズムで取引を承認することが多い。すでに信頼(トラスト)された参加者間での情報共有となるので、安全性がある程度担保され、スピードと効率性を求めることができるといえる。

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