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英国海兵隊に学ぶリスクマネジメント

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北朝鮮ミサイル飛来 その時わが社は

マッキニーロジャーズ アジア太平洋代表パートナー 岩本仁氏

 201X年XX月XX日午前7時。北朝鮮が発射した弾道ミサイルが軌道を外れ東京湾に着弾。交通・通信は大混乱に陥る。午前9時、会社にたどり着いたあなたは緊急事態に直面していた。部下の安否は?工場への原材料供給が止まりそうだとの報告が......。時間はない。今どう決断すべきか。

危機に軍隊式の備えと訓練を

日本企業にとって地政学リスクは年々深刻になっている 日本企業にとって地政学リスクは年々深刻になっている

 東日本大震災、熊本地震、広島や九州の豪雨......。日本企業はここ数年だけでも多数の大災害を経験してきた。リスクマネジメントへの関心が高まり、BCP(事業継続計画)策定なども普及してきた。一方、日本企業を取り巻くリスクは自然災害だけではない。北朝鮮を巡り不測の事態が起きたり、国内でテロ事件が発生したりするケースも想定して身構えておかなければならないだろう。日本が位置する極東は世界の中でも地政学リスクが高い。朝鮮半島情勢、中国軍の海洋進出。様々な不安材料に囲まれながら私たちは日々ビジネスに向き合っている。

 だが、現実の危機に直面した時に、本当にBCPでシミュレーションしたように事が進むのか。多くの経営者やマネジメント層の人々にとって不安だろう。確かに、危機が現実となった時にしっかり対応できる企業と、そうでない企業とにはっきりと分かれるのだ。両者の違いは何なのか。それは、危機に対応する訓練を習慣化しているか否かという点に尽きる。

 訓練と言っても、社員を動員した防災訓練の類いではない。例えるなら軍隊の作戦における指針の確認だ。単純化すると以下のような流れになる。

 

 企業の一部門は軍隊における一部隊であるとイメージして欲しい。その部門が担うプロジェクトは、いわば作戦だ。作戦の進捗によって部隊の状況は変化する。変化があればその都度ブラッシュアップする。

 以上の様な訓練を重ねていると、危機発生後の対応がどのようなものか現場レベルでイメージしやすくなる。平時にイメージすることが身につけば、危機の際のアクションがスムーズになる。何事につけても上司や経営陣の判断を仰いだり、逆に重要な連絡・報告を怠ったりする混乱を防ぐ。その結果、危機対応の初動が迅速になる。

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