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日本株は過去21年の常識を覆す大相場に発展か

経済アナリスト 田嶋智太郎氏

 ついに日経平均株価が1996年6月26日につけた平成バブル崩壊後の戻り高値=2万2666円を上抜け、一気に2万3000円に迫る水準まで上昇してきた。

 本連載の前回更新分「復活したドル高・日本株高に一段の期待」で筆者は「いよいよ日経平均株価が2万1000円台乗せにトライする場面が見られてもおかしくはない」などと述べたが、もはや"そんな次元"ではなくなってきている。今からわずか2カ月前、日経平均株価は一時(9月8日)1万9200円台まで下押す場面を垣間見ていた。あれから、なんと3000円余りもの値上がりである。一体、何が起きているのか?日本株は、もはや「バブル」なのか?

 振り返れば、本連載の1月6日更新分「2017年、円安&株高はどこまで進む?」で筆者は、日経平均株価の妥当水準について「(2017年度は)1万8300~2万2500円あたり」「市場関係者や経済界の人々からは『場合により2万3000円もあり得る』といった威勢のいい声も一部に聞かれる。それは、まんざら『あり得ないこともない水準』と言えそう」などと述べた。

 ご承知のとおり、妥当水準というのは「予想される日経平均株価構成銘柄の一株当たり利益(EPS)」に「一般的とされる株価収益率(PER)=13.5~16.5倍」をかけた値であり、今年1月の上記記事では「予想EPSが1360円あたりまで引き上がることによって最大で2万2500円あたりまでの上昇が見込める」としたのであった。お分かりのとおり、記事中の「2万3000円もあり得る」というのは株価のことであるから、場合によって一時的にもオーバー・シュートすることがあり得るというレベルの見立てであった。

 ところが、あれからおよそ10カ月が経過するなかで、もはや妥当水準計算の前提となる状況自体が大きく変わってきている。ならば、新たな前提をもとに今後を展望すると、果たしてどのようなことが言えるのか。ここで、あらためて考察しておきたい。

ついに日経平均株価が平成バブル崩壊後の最高値を超えた!

 日本経済新聞の「マーケット総合1面」にある『株式市場の投資指標』によれば、11月6日の終値ベースで日経平均株価の予想PERは15.20倍と計算されている。同日の終値は2万2548円であったから、予想される日経平均株価採用銘柄の平均EPSは1483円ということになる。

 「1483円」を新たな前提とした場合に、あらためて言えることがいくつかある。まず、一般的とされる予想PERの最大値=16.5倍の値まで当面の上値を伸ばすとすれば、そのときの日経平均株価は2万4500円前後ということになる。ちなみに、2015年6月に日経平均株価が一時2万円超の水準を試したときの予想PERが大よそ16.5倍(当時の予想EPS=1250円程度)であった。つまり、近年は予想PER=16.5倍ぐらいまでが常識的なレベルということになりそうであり、それでも現状で2万4500円前後ということであれば、まだまだ上値余地は十分に見込んでいいということになろう。

 まして、今後は予想EPS自体がまだまだ伸びる可能性を秘めている。本記事執筆時点では国内上場企業の7~9月期決算発表が佳境となっているが、それが一巡するまでの間に一段の伸びが見られる可能性もある。さらに、今期の下半期業績が一段と上ぶれする可能性さえあり、これまでの想定を大きく上回る水準まで日経平均株価採用銘柄の平均EPSが引き上がって行くことも考えられる。無論、その分だけ予想PER=16.5倍の値も大きく引き上げられることとなる。

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