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FIN/SUM WEEK 2017 レビュー

記事一覧

「金融とテクノロジーが1つになることが大事」

FIN/SUM WEEK 2017 麻生副総理の単独講演などより

社会的課題の解決が焦点に

9/19 単独講演
平野信行氏(全国銀行協会会長、三菱UFJフィナンシャル・グループ代表執行役社長兼グループCEO)

平野信行氏(全国銀行協会会長、三菱UFJフィナンシャル・グループ代表執行役社長兼グループCEO) 平野信行氏(全国銀行協会会長、三菱UFJフィナンシャル・グループ代表執行役社長兼グループCEO)

 フィンテックを巡るトレンドの変化を3点挙げたい。1点目は、金融機関にとって当初はDisruptor(破壊者)とみなされていたフィンテック企業がEnabler(新しい物事を実現する人)とみられるようになったこと。

 2点目は、金融機関によるフィンテックの取り組みがDigital Innovation(技術革新自体の追求)からDigital Transformation(新技術による経営変革)に移りつつあること。

 3点目は、フィンテックに対する世界的な関心がFinancial Inclusion(金融包摂)だけでなくSolving Social Problems(社会的課題の解決)に広がりつつあることだ。

デジタルマネーで大同団結を

9/20 単独講演
山田大介氏(みずほフィナンシャルグループ/みずほ銀行 常務執行役員デジタルイノベーション部担当役員)

山田大介氏(みずほフィナンシャルグループ/みずほ銀行 常務執行役員デジタルイノベーション部担当役員) 山田大介氏(みずほフィナンシャルグループ/みずほ銀行 常務執行役員デジタルイノベーション部担当役員)

 すべての邦銀が大同団結して同一ブランドのデジタルマネーを発行すべきだ。世界の潮流に追いつき追い越すためには早期に、かつ強力なデジタルマネー決済インフラを構築する必要がある。

 レスキャッシュ(現金決済比率の低減)の世界をつくることで社会コストを削減し、削減したコストを原資として利用者や加盟店の利便性を向上させるとともに送金・加盟手数料を下げることができる。

実証実験ハブを設置

9/21 開会の挨拶
村井英樹氏(内閣府金融担当政務官)

 検査、監督など規制的側面が前面にでていた金融庁だが、近年のフィンテック進展を前向きにとらえ新たな挑戦を全面的に後押ししていく。フィンテック企業や金融機関が新しい技術の実用化に際し、コンプライアンス(法令順守)上の問題から二の足を踏むことが考えられる。

村井英樹氏(内閣府金融担当政務官) 村井英樹氏(内閣府金融担当政務官)

 そこで金融庁は「フィンテック実証実験ハブ」を設置し、申し込みを受け付ける。利便性や生産性、革新性、リソースなどから案件を選び、金融庁中心に担当チームを組成する。関係各省庁とも連携しながら法令解釈の助言や照会などに取り組む。

 想定案件の一例はブロックチェーン技術を用いた本人確認の効率化だ。金融庁は銀行法を改正し、金融機関とフィンテック企業が連携しながら成長していく「オープンイノベーション」を促進する環境を整備したが、今後もフィンテックを通じた共通価値の創造に貢献していきたい。

金融・技術の一体化が重要

9/21 閉会の挨拶
麻生太郎氏(副総理・財務大臣・金融担当大臣)

麻生太郎氏(副総理・財務大臣・金融担当大臣) 麻生太郎氏(副総理・財務大臣・金融担当大臣)

 すさまじい技術が知られていないところからどんどん出てくるのが日本のすごいところだ。しかし、技術を開発する人とそれを何に使うかを考える人の意思疎通がないと話にならない。

 フィンテックは金融とテクノロジーが1つになることが大事。技術を持つ人がジーパン、Tシャツで銀行に行って、「何がしたいですか」「こういったことができます」とアイデアを教えてやってほしい。

東京にウォール街を

9/22 ウェルカムスピーチ
小池百合子氏(東京都知事)

小池百合子氏(東京都知事) 小池百合子氏(東京都知事)

 兜町、丸の内、大手町に「壁」を築きたい。国境に壁を築くと言った大統領がいるが、私はこの一帯をウォールストリートにしたい。「国際金融都市・東京」の実現のため、矢継ぎ早に政策を進める。

 ワールドビジネスサテライトのキャスターをしていた25年前の東京のにぎわいは大変なものだった。改めて、東京の持てる力を生かし、世界のさまざまな資源を東京で生かしていく。金融とテクノロジーを合わせて東京を元気にしたい。

(日本経済新聞社 FIN/SUM事務局)

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