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FIN/SUM WEEK 2017 レビュー

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金融機関とスタートアップ企業の理想の協業とは?

FIN/SUM WEEK 2017 パネルディスカッションより

 「FIN/SUM WEEK 2017」3日目の9月21日、東京・丸ビルでパネルディスカッション「Future of finance - created through collaboration between financial institutions and startups(金融の未来 - 金融機関とスタートアップ企業の協業を通じた創造)」が開催された。会場ではマノジ・カシャップ氏(PwCグローバル フィンテックリーダー/パートナー)ら4人が、田中正明氏(PwCインターナショナル シニア・グローバル・アドバイザー)の司会によって議論した。(文中敬称略)

登壇者
マノジ・カシャップ氏(PwCグローバル フィンテックリーダー/パートナー)
シール・モノット氏(500スタートアップ フィンテック/インシュアテックパートナー)
アルマス・ペイカー氏(ファンダービーム共同創業者)
ステファン・デュボワ氏(エクシグナイト創業者CEO)
司会
田中正明氏(PwCインターナショナル シニア・グローバル・アドバイザー)

左から、田中正明氏、マノジ・カシャップ氏、シール・モノット氏、アルマス・ペイカー氏、ステファン・デュボワ氏 左から、田中正明氏、マノジ・カシャップ氏、シール・モノット氏、アルマス・ペイカー氏、ステファン・デュボワ氏

世界に広がるフィンテックの影響、日本は出遅れ

田中 フィンテックを開発する際の様々な視点をパネリストの専門家の皆さんにお聞きしたいと思います。残念ながら、日本はこの分野では後れを取っていますが、グローバルな視点でフィンテック業界の現状をどう見ていますか。

マノジ・カシャップ氏(PwCグローバル フィンテックリーダー/パートナー) マノジ・カシャップ氏(PwCグローバル フィンテックリーダー/パートナー)

カシャップ フィンテックは全世界で急速に深化しています。仮想通貨、ICO(イニシャル・コイン・オファリング)、ブロックチェーンなどいろいろな話がされており、その目的は国や地域で異なりますが、フィンテックが及ぼす範囲や市場は広がっています。PwCグローバルが世界71カ国の金融機関を対象に、『フィンテックの脅威と協業(コラボレーション)について』調査したデータがあります。全ての国の金融機関がフィンテック企業による脅威を認め、スタートアップ企業と協業する必要性を感じています。

 日本はまだこの割合が低い国の1つで、現在は金融機関の30%が協業の必要性を指摘しているに過ぎません。ただし、今後、数年以内に協業する必要性が高まるとみている金融機関が91%に上っています。フィンテック業界と金融機関が協業する上での課題は何かというと、金融機関側はITとセキュリティーの問題、フィンテック業界側は規制とビジネスモデルという指摘が多くありました。協業を進める上では、こうした摩擦をできるだけ少なくしていくことが必要です。

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