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都道府県格差

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国民総幸福量(GNH)にも表れない実感は?

橘木 俊詔 氏、造事務所

ブータンから始まった「幸福度」という考え方

 本稿では、「幸福」というキーワードを軸に、47都道府県に横たわるさまざまな格差を、多種多様なデータをもとに眺めてきました。

 自分の住んでいる地域が意外と恵まれていると感じた人もいるでしょうし、ふだんはとくに不便は感じていなかったけれど、じつはランキングの下位に位置していることを知って驚かれた人もいるでしょう。また、これまでは少しも意識したことのなかった土地が、移住先として急浮上してきた人もいるかもしれません。

 そもそも、「幸福」という観点から人々の暮らしを考えるというのは、南アジアの小国ブータンで始まったものです。それまで国民の生活の充実度を測る尺度としては、国民総生産(GNP)や国内総生産(GDP)といった経済指標を重視するというのが国際的な常識でした。

 しかし、ブータンはGNPやGDPといった物質的な豊かさとは別に、精神的な豊かさを測る「国民総幸福量(GNH)」という概念を提唱しました。GNPやGDPの増大よりも、GNHを高めていくことを国の方針としています。そして、2年ごとに国勢調査を行ない、国民の幸福度を調べています。そのアンケート調査には、おもに「お祈りや瞑想をするか」「身近な植物に関する知識があるか」「地域の祭りの意味を知っているか」「近所の人をどれだけ信用しているか」といった項目が並んでいます。つまり、精神面や環境への関心、伝統に対する知識などが重視されているのです。

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