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都道府県格差

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意外?都会のほうが労働時間が短いワケ

橘木 俊詔 氏、造事務所

愛知・静岡・滋賀の失業率が低い理由

 雇用の安定性と産業構造の関係は、「失業率」の面にも表れています。2015年の全国の完全失業率は3.4パーセント、そして全国でもっとも失業率が高いのは、沖縄県の5.1パーセントでした。

 これは「あくせくしない」といった県民性の影響もある程度はあるのかもしれませんが、それ以上に、長期の安定雇用が期待できる製造業の職場がきわめて乏しいことが関係していそうです。

 実際、第二次産業従事者の比率が高い県は、失業率も低い傾向があります。前回触れた1人あたり県民所得の高い愛知県の失業率は2.5パーセントで、静岡県、滋賀県、栃木県も全国平均より数値が低くなっています。反対に埼玉県、千葉県、神奈川県は、全国平均を下回りつつも、3パーセント以上とやや高めで、大阪府は4.2パーセントと全国平均より高い失業率となっているのです。

 じつは東京都も、失業率が3.6パーセントと全国平均より高い結果となりました。東京の第二次産業従事者は15.8パーセントで、全国では沖縄県に次いで低い数字となっていまます。

 これらのことから、東京は1人あたり所得では全国1位で、大企業の本社が集中する土地なので高給取りも多数いる半面、雇用面で不安定な非正規雇用者も少なくないということがいえます。

 1人あたり県民所得および安定雇用と、県内で製造業が活発か否かの関係は無視できないものがあります。沖縄県は1人あたり県民所得が全国最低で、15年は210万2000円と東京都の半分以下です。同時に製造業従事者の比率も最低で15.1パーセントしかありません。

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