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復活したドル高・日本株高に一段の期待

経済アナリスト 田嶋智太郎氏

 本連載の前回更新分「北朝鮮対応進めば年末にドル高・日本株高の期待」において、筆者は国際社会による北朝鮮問題への対応が首尾良く行きさえすれば、今年も昨年と同様、年末に向けてドル高・日本株高が再現される可能性は大いにあると述べた。

 そのうえで、9月初旬に1ドル=108円あたりまでドル安・円高方向に傾いていた相場について、対円でのドルの水準は「もはや筆者の想定の下限に接近している」「今あるところがまさに底であると考えていい」などと述べた。実際、対円でのドルは9月8日につけた安値=107円32銭を底に切り返し、9月27日には113円25銭まで上値を伸ばす急上昇となった。まさに、ひと月足らずで最大6円近くものドル高・円安進行が現実のものとなったわけである。

 それにつれて、日経平均株価も9月8日につけた安値の1万9239円から、本記事執筆(10月4日)までの直近高値である2万689円まで大きく上値を伸ばすこととなった。9月下旬以降、いく度か年初来高値を更新しているだけでなく、2015年6月につけたリーマン・ショック後の最高値2万952円にも迫る動きとなってきている。

 もちろん、なおも北朝鮮リスクへの警戒は解けない。周知のとおり、当面は10月10日の朝鮮労働党創建72周年記念日や10月18日の中国共産党大会開幕のタイミングなどに要警戒とされ、ことと次第によってはかなりの緊張レベルに至る可能性があると見る向きもある。こればかりは、実務担当者レベルでの水面下での交渉事でもあり、何ら想定する術を持たない我々一般の投資家は、とりあえず個々の状況に応じた適切かつ厳重なポジション管理に徹するよりない。

 ただ、目先的な北朝鮮リスクの存在を確かに認めながらも、少し長い目で世界経済や金融相場の行方を展望するならば、そこには世界経済のリーダー役である米国経済の一段の成長やそれに伴うドル高の進行、日米株価の一段の上昇などの可能性に大いに期待を抱いていいものと思われる。その根拠となり得る事柄を、今回もいくつかピックアップしてそれぞれ検証しておきたいと思う。

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