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FIN/SUM WEEK 2017 レビュー

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保険業を変えるインシュアテック、日本の課題とは?

ワークショップ「インシュアテックのこれから」より

 「FIN/SUM WEEK 2017」2日目の9月20日、東京・新丸ビルでワークショップ「インシュアテックのこれから」(ソニーフィナンシャルホールディングス主催)が開催された。ワークショップは2部構成。第1部は基調講演で、シンガポールを拠点に保険業の支援を手がけるインシュアテック・アジアのジョージ・ケッセルマン氏(CEO、最高経営責任者)が、アジアの活発なインシュアテック(保険とテクノロジーの融合)について報告した。第2部はパネル討論。弁護士の鈴木由里氏(渥美坂井法律事務所・外国法共同事業)が進行役となり、ケッセルマン氏、金融庁の三輪純平氏(総務企画局 フィンテック企画調整官)とともに、日本のインシュアテックの課題などについて討議した。各登壇者の発言要旨は次のとおり。

アジアでは保険会社とスタートアップが連携

●基調講演
ケッセルマン氏 世界におけるインシュアテックの資金調達額は、中国・衆安保険、米ゼネフィッツの大型調達があった2015年の26億7000万ドルから2016年は16億9000万ドルに減少したが、2017年は上半期だけで12億7000万ドルに達した。件数も増加傾向にある。

インシュアテック・アジアのジョージ・ケッセルマン氏(CEO:最高経営責任者) インシュアテック・アジアのジョージ・ケッセルマン氏(CEO:最高経営責任者)

 アジアは保険会社とスタートアップが連携し、保険業の姿を変えつつある。シンガポールはそのアジアにおけるインシュアテックのハブ(拠点)として成功している。当局が規制緩和でスタートアップのエコシステム(生態系)作りを後押ししている。

 注目する企業はFWD、シンガポール生命、シンガポールのCXAグループなどだ。FWDは香港の著名実業家・李嘉誠氏系の保険会社、シンガポール生命は今年5000万ドル(約56億円)を調達して創業したばかりのスタートアップだが、どちらも完全にデジタル化している。CXAは会社員向けの健康支援や保険販売を手がける。フェイスブックの共同設立者(エドゥアルド・サベリン氏)などから2500万ドル(約28億円)を調達した。

 ソフトウェア会社がサービス業に変化したのと同じように、保険業も今後、代理店より顧客のニーズに基づくサービス業に近づいていくだろう。

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