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長島聡の「和ノベーションで行こう!」

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人はなぜ食事の写真をアップするのか?

第8回 ドリーム・アーツの石田健亮CTOプロダクトデザイン本部長に聞く

ローランド・ベルガー 日本法人社長 長島 聡氏

 日本型のイノベーション=「和ノベーション」を実現していくには何が必要か。ドイツ系戦略コンサルティングファーム、ローランド・ベルガーの長島聡社長が、圧倒的な熱量を持って未来に挑む担い手たちを紹介していくシリーズ。第8回はITによる経営・業務改革ソリューションの提供とコンサルティングを手掛けるドリーム・アーツの石田健亮CTO(最高技術責任者)プロダクトデザイン本部長です。

アナログ時間を生むためのデジタル

長島 聡氏(ながしま さとし)<br>

ローランド・ベルガー代表取締役社長、工学博士。<br>

早稲田大学理工学研究科博士課程修了後、早稲田大学理工学部助手、ローランド・ベルガーに参画。自動車、石油、化学、エネルギー、消費財などの製造業を中心として、グランドストラテジー、事業ロードマップ、チェンジマネジメント、現場のデジタル武装など数多くの プロジェクトを手がける。特に、近年はお客様起点の価値創出に注目して、日本企業の競争力・存在感を高めるための活動に従事。自動車産業、インダストリー4.0/IoTをテーマとした講演・寄稿多数。近著に「AI現場力 和ノベーションで圧倒的に強くなる」「日本型インダストリー4.0」(いずれも日本経済新聞出版社)。 長島 聡氏(ながしま さとし)
ローランド・ベルガー代表取締役社長、工学博士。
早稲田大学理工学研究科博士課程修了後、早稲田大学理工学部助手、ローランド・ベルガーに参画。自動車、石油、化学、エネルギー、消費財などの製造業を中心として、グランドストラテジー、事業ロードマップ、チェンジマネジメント、現場のデジタル武装など数多くの プロジェクトを手がける。特に、近年はお客様起点の価値創出に注目して、日本企業の競争力・存在感を高めるための活動に従事。自動車産業、インダストリー4.0/IoTをテーマとした講演・寄稿多数。近著に「AI現場力 和ノベーションで圧倒的に強くなる」「日本型インダストリー4.0」(いずれも日本経済新聞出版社)。

長島 ローランド・ベルガーとドリーム・アーツは6月、企業の生産性向上に向けたソリューションで業務提携しました。それに合わせ、石田さんには弊社の外部アドバイザリーに就任していただきました。「使える技術」を嗅ぎ分ける能力を高く評価されている石田さんに、和ノベーション実現へのヒントをお伺いしたいと思います。まずはドリーム・アーツのユニークな企業理念からお話ししていただけますか。

石田 私たちは顧客に提供すべき価値として「Arts of Communication」を掲げています。人と人とのコミュニケーションの進化にこだわって、製品やサービスを開発していくという意味で、ソフトベンダーの中で独自のポジションを占めていると思っています。具体的に言いますと、従来の情報システムは効率化や管理に重きが置かれ、極論すると「性悪説」に立っていました。

長島 ダッシュボードでリアルタイム表示したりして、どんどんマイクロマネジメントに向かっていますよね。

石田 私たちは逆で、人と人が実際に会って話す「アナログ時間の創出」をキーワードにしています。よく「現地・現物・現場」と言われますが、そこに本人と会う「現本」を加えるのです。メールやSNS(交流サイト)を使っていると、その人と会わなくてもわかったつもりになってしまいます。でも実際に会ってみないと本当の人となりやバックグラウンドは見えてきません。

 時間を共有し、アイデアをぶつけ合うことから、本当のイノベーションは生まれる。私たちはそれをシステムでサポートしたいと思っています。言い換えれば、アナログ時間を生み出すため、雑務を最小化するためにこそ、IT(情報技術)は使われるべきだと。この考え方は、私たちのすべての製品・サービスの根っこにあります。

長島 例えば、どんな製品がありますか。

石田 現場とマネジメント層の情報のやり取りを簡単にできるポータル・グループウェアの「INSUITE(インスイート)」や、ウェブ上に簡単にデータベースを構築し、業務に沿って文書の履歴管理もできる「Sm@rtDB(スマートDB)」、そして業務システムとも連携できるビジネスチャットサービス「知話輪(ちわわ)」などが代表例です。

長島 なるほど。経営者が管理しようとするメッシュ(網目)は、ITの発達に伴ってどんどん細かくなっていきますが、ドリーム・アーツの製品は、いずれもITを使って経営者による管理を最小限に抑えることが主眼となっていますね。

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