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Disruptor 50 破壊的革新を生み出す企業

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AI活用のサイバーセキュリティー主流に

ドリームインキュベータ ビジネスプロデューサー 芹澤 敬介氏、 村上 岳氏

宇宙、ブロックチェーン、ロボティクスが有望

 ここまで3回に渡ってお送りしてきたDisruptor50特集だが、いかがだっただろうか。読者の皆さまがすでに知っている企業もあれば、聞いたこともない企業もあっただろう。Disruptor50のランキングは必ずしも売上高などの成果のみを示しているわけではなく、順位の根拠は定性的な部分もあるが、それでも世界の流れが伺えて非常に興味深い。

 ドリームインキュベータとして5年間、Disruptor50を追いかけてきたが、今回の特集では少々"ネタ切れ感"を感じたというのが正直なところだ。Disurptor50が始まった当初は、掲載されている企業のどれもが新しいビジネスを展開しているという感覚すらあったのだが、今回のリストでは、「どこかで聞いたことのあるビジネス」という感も否めなかった。前回も触れたように、イノベーションが停滞しているのからかもしれないし、私達が以前に比べて容易にDisruptiveな企業の情報に触れられるようになり、見る目が肥えたからかもしれない。

 ただ、これも一過性のもので、今後も技術は発展すると考えられ、私たちは以下のような展開を考えている。インターネットによって人と人が十分につながったが、今後そのつながりは空間的に宇宙へ、そして、人と人から人と機械へと広がっていく。そして、こういったつながりの拡大に応じて、より細部のセキュリティー技術が強化されていくと考えている。加えて、効率的につなげていく技術や、つながった結果得られる情報からインサイトを導き出す技術もますます進歩していく。

 こういった全体像から、つながる先の拡大とつながり方の変化ということが考えられ、以下のような技術・領域が広がっていくのではないかと私たちは考えている。

・宇宙:衛星数の増加とともに宇宙から撮った観測データを活用して、示唆を出していくビジネスインテリジェンス領域も加速

・ブロックチェーン:現状ブロックチェーンを新しく構築することはハードルが高く、一部の技術力のある企業や団体のみがサービスを提供している状況だが、今後既存のブロックチェーンの上にサービスを構築する企業や開発者が増えることで、サービスの幅が一気に広がりうる

・ロボティクス:AIが入り込むことにより、まずは物流のような人の少ない領域で更なる進化が期待される。その後はより人間に近いところにロボティクスが入り込んでいき、また、それに応じたアプリも展開されうる

 我々ドリームインキュベータとしても、新しく登場するDisruptiveな企業の動向を常に追いかけ面白い情報を提供しつつ、Disruptiveなスタートアップの支援に全力で取り組んでいきたいと思っている。

芹澤 敬介(せりざわ けいすけ)

ドリームインキュベータ ビジネスプロデューサー
東北大学理学部卒業、東北大学大学院生命科学研究科生命機能科学専攻。経済産業省を経て、ドリームインキュベータ(DI)に参加。経済産業省では、貿易保険に関する法律や中小企業白書の策定に従事するほか、化石燃料の需要に関する見通しの作成、貿易や資源開発に関する税制度整備等に従事。DIでは、自動車部品メーカーの全社戦略の策定、ベンチャー投資や海外企業の調査に従事。

村上 岳(むらかみ がく)

ドリームインキュベータ ビジネスプロデューサー
京都大学総合人間学部卒業後、ドリームインキュベータ(DI)に参加。大学では、組織学研究に取り組む。DIでは、大手消費財メーカーのブランディング戦略や大手電気機器メーカーの海外進出戦略等のコンサルティングに従事する他、日米印でのベンチャー投資業務にも従事。

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