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投資レジェンドが教える ヤバい会社

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今どき「社内結婚」が多い会社は儲かってる

レオス・キャピタルワークス代表取締役社長 藤野 英人氏

 会社の本質というものをこの目で見ることはできませんが、可視化された事象をつぶさに確認していけば、そこから優れた企業かどうかを見極めるヒントを得ることができます。今回は、いい意味での「ヤバい」会社、すなわち「ヤバいい」成長企業の秘密を見ていきます。

女性が社内の空気をどう見ているか

社内結婚は女性が会社をどう見ているかを示す 社内結婚は女性が会社をどう見ているかを示す

 高度経済成長期は、社内恋愛や社内結婚をする人がたくさんいました。これは、女性が「この会社で働いている男性と結婚すれば安定した生活が送れる」と感じることができたからです。

 近年、社内結婚が減っているのは、業績が低迷している企業が増えているからだと考えられます。働く女性は、自分が勤務する会社の将来性を信じられない場合、職場の人を結婚相手として選びにくくなるのです。社内結婚は、女性が社内の空気をどう見ているかを如実に示しているといっていいでしょう。

 この点、今の時代にあっても社内結婚が多い会社であれば、その会社は成長する可能性が高いと見ていいと思います。企業の本質は、社内にいる人しか気づけない面もあるものですが、自分の将来をかけて厳しい目を向けている女性社員が「同僚と結婚したい」と思えるのであれば、それは会社に対して合格点をつけているのと同じことだと考えられるからです。

 また、社内恋愛がさかんだったり社員同士の結婚が多かったりするということは、若い世代がたくさんいることを意味します。平均年齢が若いことは、企業の成長性を見るうえではプラスと評価できます。

 国内最大級のファッション通販サイト「ゾゾタウン」を運営するスタートトゥデイでは、社内恋愛・社内結婚が推奨されています。独身社員の「社内合コン」や、くじ引きで決めた社内の人とランチに行く「サプライズランチ」といった制度も充実しています。会社公認で絆を強めていくことができるため、結婚したあとも寿退社どころか、両者とも会社への愛着・ロイヤリティが高まっていくようです。

 さらに、スタートトゥデイでは子育てや家族とのプライベートの時間をもっと充実させることができるように、と斬新な試みをスタートしています。1日の労働時間を8時間から6時間にするという制度です。社員は9時に出勤し、15時には業務を終えて退勤するのです。ランチタイムなしで6時間集中して仕事をするほか、無駄な業務の見直しなどで効率改善をはかっており、労働時間を4分の1もカットしたのに給与は従来通り支給されています。

 6時間労働は、社員に勤務時間以外の時間をより豊かに活用してもらうことが狙いです。

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