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8割捨てる!情報術

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「他人の頭」を使い、「自分の頭」で考える

理央 周 氏

 一方で、インテリジェンスやウィズダムそのものが、メディアのうえで流通していることもあります。

 たとえば、新聞記事の場合、ストレートニュースは「データ」や「インフォメーション」を主に伝えるものですが、一方で、論説委員や編集委員といったベテラン記者たちが執筆するコラムや社説などは、「考える情報」を教えてくれます。

 他にも、経営者や研究者、ビジネス・コンサルタントなどが著す記事や書籍、さらにはネットニュースに有識者がつけるコメントなども同様でしょう。

 以前は紙媒体、電波媒体などでしか入手できなかった企業や政府の情報も、今では簡単にネットで「一次情報」として目にすることができるようになりました。

 かつては、これら「一次情報」に独占的にアクセスできるメディアが、情報の受け手に対して相対的な優位性を保持していたのですが、いまではそれが少しずつ崩れはじめています。

 そのため、最近のメディアは、それら「知る情報」をいかに分析するか、解釈するか、という部分での競争を始めているように見えます。

 こうしたプロによる解説は、「こういう見方、考え方もあるのか」と読者に気づかせてくれる点で、とても参考になります。

 政治・経済、国際情勢、産業界の動き、社会のトレンドなどについて、その背景から読み解き方まで、多様な、そして深い視点を提供してくれるからです。

 ただし、気をつけるべきは、メディアなどで解説される「考える情報」について、とくに「ウィズダム」について、すべてを鵜呑みにして、そのまま踏襲してはいけないことです。なぜなら、メディアで誰かによって紹介される「ウィズダム」は、その多くが私たちにとって「インフォメーション」だからです。

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