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長島聡の「和ノベーションで行こう!」

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VRは発想の制約を取っ払う理想空間

第7回 GOROman こと 近藤義仁・エクシヴィ代表取締役社長に聞く

ローランド・ベルガー 日本法人社長 長島 聡氏

近藤 はい。今はスマホでググるのに7秒くらいかかっていますが、それを0.1ミリ秒くらいにしたいのです。

長島 私の場合、7秒かかっている間に何を調べていたのか忘れてしまうことの方が問題です(笑)。近藤さんはすごく先が読めていて、失敗とかしないように思いますがどうでしょう。

近藤 失敗は、しまくっていますよ。逆に、失敗しない方が問題かなと思います。失敗するということはチャレンジしているということですから。

同世代でもデジタルデバイド広がる

長島 なるほど。いま一番、成し遂げたいことって何ですか。

近藤 やはり、VRを普及させたいですね。1人に1台。今は若干、ゲテモノ扱いされているきらいがありますが、メガネのように、日常生活になくてはならない存在になればいいなと思います。VRに限らず、いい道具は早いうちから使えるようになる方がいいですね。我が家は子どもに早くからスマホを持たせて、ネット環境に慣れさせるようにしています。

 最近、2歳の末っ子がiPadを自分でロック解除してユーチューブを起動し、音声検索して画像を見ていました。何も教えていないのに、音声アシスタントの「Hey Siri!」を使いこなすようになっているんです。僕や上の子の「見よう見まね」なんでしょうね。まだ「ぞうさん」がうまく言えなくて、「おっさん」の画像が出てきて怒っている時もありますが(笑)。

長島 日本は「危ないからやめなさい」という文化ですよね。

近藤 小中高はダメで、大学生になってから初めてやる方がよほど怖い。特に最近は、フェイクニュースなどが氾濫して、何が真実かわからない世の中になりつつあります。小さい頃からネットリテラシーを義務教育で教え、ウソをウソだと見抜ける能力を身に付けさせるべきです。

 もう一つ、僕が懸念しているのはデジタルデバイドで、同じ世代でも格差が生まれるのではないかということです。検索能力がすごく高い人と、そうでない人では仕事の量や質に大きな差が付きます。香港や中国では小さい頃からプログラミングや3Dプリンターといった技術に触れさせ、STEM(科学、技術、工学、数学)教育にも非常に力を入れています。これからは「Mathematica」(米ウルフラム・リサーチ社が開発した数式処理システム)や「MATLAB」(米マスワークス社が開発した数値解析ソフト、またはそのプログラミング言語)といった高機能のツールを使いこなせるかどうかも問われる時代になるでしょうね。

長島 ローランド・ベルガーは7月に、VRやARを活用した価値ベースのものづくり支援でエクシヴィと提携させていただきました。今日お話ししたように、何か世の中を変えるきっかけが作り出せればと思っています。ありがとうございました。

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