日本経済新聞 関連サイト

しくじる会社の法則

記事一覧

「本社の新築は危ない!」が鉄板法則なわけ

ジャーナリスト 高嶋 健夫氏

良い会社の受付、ダメな会社の受付

 古いか新しいかに関係なく、本社オフィスを訪問した時にどこを見るか。これも専門家の意見は完全一致です。右代表で、税理士の本郷孔洋さんの言葉をお借りすると、

「受付が汚い会社は、まずダメですね」

 私もまったく同感です。受付はいわば会社の玄関、アイコンです。個人の家でも「玄関を見れば、家庭の中の様子がわかる」と言うのと同じで、ここは「会社の第一印象」を左右する最初の重要なチェックポイントです。

 例えば、近年は人員合理化で受付係を廃止して、入り口に内線電話を1台置いて、「ご用の方は〇×番におかけください」といった案内板を出しているだけの会社が増えています。これ自体をとがめるつもりは毛頭ありませんが、こんなありふれた風景にも、その会社のしつけや心配り、仕事の流儀や普段の仕事ぶりがくっきりと表れます。

 ときどき見かけるのが、以前は受付嬢がいたであろう古ぼけたカウンターと椅子を残したまま、そこに無造作に電話を置いている会社。あれは、みっともないです。初訪問だと、たまたま休憩時間で席を外しているだけなのか、いつも無人なのかがわからず、戸惑うこともあります。せめてカウンターと椅子を撤去して、周囲の内装・造作に少し手を加えるとか、殺風景なカウンターの上に商品サンプルや事業所のパネル写真などを並べてミニショーケース風に仕立てるとか、「もう少しマシに見えるように工夫できないかなぁ」とため息が出てきます。

 無人の受付電話の脇に、宅配便で届いたオフィス用品や消耗品の段ボールが、だらしなく放置されている会社もあります。これもガッカリです。来訪者はこういうところはよく見ていますよ、一般的に。大げさでなく、「この会社と取引を始めていいものか」を測る材料の1つにされる可能性すらありますから、軽く考えてはいけません。

 反対に、小ぎれいに整えられた受付の横にあるドアを開けた途端、オフィス中の社員が一斉に振り向いて、こちらが気恥ずかしくなるくらいの大声で「いらっしゃいませ!」と声をかけてくれる会社もあります。その差は、誰の目にも歴然でしょう。

PICKUP[PR]