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日本人独特の「謙譲」が転職のチャンス逃す

黒田真行 氏

「自分のためを思ってくれているかどうか」を見きわめる

 「転職エージェント」(「ヘッドハンティングファーム」や「エグゼクティブサーチファーム」という呼び名もありますが)は、世の中に多数存在します。その仕組みや活動方針はさまざま。どのエージェントと付き合うかは、慎重に見きわめたいところです。

 リクルートエグゼクティブエージェントの代表取締役・波戸内啓介氏は「自分の人生の応援者になってくれるエージェントかどうか」を選ぶべきだと指摘します。

 「注意して観察したいのは、そのエージェントが『求人企業』か『転職希望者』のどちらをより向いているか。私が理想と考えるのは、企業と転職希望者のいずれに対しても『100%』というスタンスです。転職希望者にとっては人生がかかっていること、企業にとっては存続や成長、ひいては社会全体の成長がかかっていること。どちらも大切です。

 しかし、中には100%企業側を向いているエージェントが存在するのも事実です。クライアント企業のニーズに応えるため、転職希望者の意向にかかわらず『あなたに合っている』と口説き落とし、クライアント企業に押し込もうとするエージェントも一部には見られます。話をしてみて、そのエージェントが本当に自分のためを思って、自分のためになる情報提供やアドバイスをしてくれているかどうか、感じとってみてください。本当にあなたのためを思うエージェントであれば、むやみに転職を勧めず、『今の会社に残るメリット』も踏まえた提案をしてくれるはずです。

 また、付き合う転職エージェントは1社に決める必要はありません。選択肢を1つでも多く持つためには、むしろ複数のエージェントと付き合うことをお勧めします。『よそとは付き合わないでくれ』というエージェントがいたとしたら、独自で持っている求人案件が少なく、自信がないことを疑ったほうがいいかもしれません。

 いくつかのエージェントに登録した場合、複数のエージェントから同じ企業の求人案件を紹介されることもよくあります。同じ会社の求人案件でも『初回から社長に会っていただきます』というエージェント、『まず人事部長との面接です』というエージェントなど、対応が分かれることがあります。つまり、同じ求人案件を持っていても、エージェントによってどれだけ相手企業の懐に入り込んでいるか、どれだけ信頼を得ているかのレベルが異なるということ。それを探ってみてください」(波戸内氏)。

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