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サッカー型フォーメーションで考える危機対応の戦略

郷原総合コンプライアンス法律事務所 代表弁護士 郷原信郎 氏

 企業に関する問題が発見された時点、あるいは表面化した時点での企業側の対応の誤り、つまり「危機対応の失敗」によって、問題の中身が正しく理解されず、その背景・構造などに目が向けられないまま、個別企業の「重大な不祥事」として批判が炎上につながり、危機的な事態を招くことが少なくない。企業が、社会から誤解されることによって不当な批判・非難を受けないようにするためには、誤解を防止する戦略、そして、生じている誤解を解消するための戦略が必要となる。

 不祥事が発生すると、企業を取り巻く環境は「平時」から「有事」へと一気に変化する。危機対応の戦略を考えるに当たっては、まずこの「有事」への急激な環境変化を適切に把握する必要がある。そのために私が用いてきたのが、サッカーのフィールドをイメージした「フォーメーション分析」だ(図1)。

図1 クライシスマネジメントとフォーメーション1

 発生した不祥事に関して、企業を批判・非難して攻撃する側の「オフェンス」のフォーメーションと、批判・非難からの防御を行う「ディフェンス」のフォーメーションを基に、どのようなディフェンス、すなわち、危機対応を行うべきかを考えていくのである。

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