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「ダラダラ癖」から抜け出すための10の法則

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予定を上手に立てる10のポイント

メリル・E・ダグラス & ドナ・N・ダグラス

⑧「体内リズム」に合わせて気分よく仕事をする

 ほとんどの人は、自分を朝型か夜型だと思っている。確かにわれわれの身体は、1日の決まった時間に、ある種の仕事にとりくむのに都合のよい状態になる。たとえば、朝型の人は創造的な仕事は午前中に最もよくできると考えているのに、夜型の人はそれを夕方にやることを好む。自分の自然の気分を利用できるように予定を立てることが可能だったら、ぜひそうすることである。

 しかし、夜型、朝型というのは、思いこんでいるだけのこともある。よく確かめることである。

 もし午前中に調子が出ないようなら、自分は1日を順調にスタートしているだろうかと自問してみる。多くの人が睡眠不足や栄養不足のまま1日をはじめる。彼らは、朝目覚めても疲労感が残っている。朝食はコーヒー1杯と、たぶんトースト1切れである。これでは、血糖値は最低である。よいスタートを切ろうと思ったら、朝食にたんぱく質をとる必要がある。よく眠り、よく食べれば、朝早くからでも充分に生産的で創造的な活動をはじめることができるのである。

⑨準備万端で1日のはじまりに臨むこと

 予定は前の晩に立て、予定表は、少なくとも朝オフィスへ着く前に用意しておくことである。そうでないと、オフィスへ着いた時に、そこですでにはじまっている事柄に次々とまきこまれ、それらに一つひとつ反応せざるを得ないという状態で1日がスタートすることになる。当然、先手を奪われ、後手にまわることになる。

 しかし、すでに予定が立っている場合には、予定外の飛びこみ仕事に反応する前に、一瞬立ちどまって考えてみることができる。

 予定を前の晩に立てることの利点はもう1つある。着替える、食べる、出勤するという朝の日常行動を行なう間に、その日の予定を反復し、吟味することができるということである。

 こうした準備行動があれば、その1日が予定通りにいく可能性はぐんと大きくなる。たとえば多くのセールスマンは、朝、家を出る前にその日の最初の訪問先がわかっている場合、必ず売り上げが伸びるという経験を持っている。

⑩目標の優先順位を念頭におく

 大目標があったら、それを真っ先に予定表に入れる。それから、その目標を達成するために必要なあらゆる行動の予定を立てる。そのあとで、同じ期間に達成したいと思うほかの事柄を予定表に組み入れる。

 予定を立てることは、一種の技術である。ひんぱんに予定を立てれば立てるほど、それが上手になる。そして、予定を立てることが上手になればなるほど、その1日は予定通りに運ぶようになる。

 ここで大切なのは、コントロール可能な時間はことごとくコントロールするということである。人は自分で思っている以上に多くの時間を管理することができるということもまた、忘れてはならない。予定を立てることによって、1日のうち正確にどれだけの時間がコントロール可能かを知ることができ、また厳然と時間にとりくむ方法――自分の望む成果を達成する方法――を見出すことができる。

メリル・E・ダグラス&ドナ・N・ダグラス 著、川勝久 訳 『「ダラダラ癖」から抜け出すための10の法則』(日本経済新聞出版社、2017年)第7章「「いざという時」のために使える時間を貯金する」から

メリル・E・ダグラス(Merrill E. Douglass)

心理学博士。タイム・マネジメント・センター所長として時間の生産性、仕事の能率化について40年以上にわたり研究してきた。その成果は高く評価されており、多くの企業で実践されている。本書は著者のライフワークの真髄をまとめたものであり、1980年の刊行以来、現在も読み継がれているロングセラーである。現在はエンブリー・リドル航空大学准教授を務めている。

ドナ・N・ダグラス(Donna N. Douglass)

タイム・マネジメント・センター社長。

川勝 久(かわかつ ひさし)

1931年生まれ。1953年一橋大学社会学科卒業。東京放送(TBS)勤務時代から翻訳に携わり、ハーブ・コーエン『FBI アカデミーで教える心理交渉術』、ケネス・ブランチャード「1分間マネジャー」シリーズなど訳書多数。

「ダラダラ癖」から抜け出すための10の法則

メリル・E・ダグラス&ドナ・N・ダグラス 著、川勝久 訳
出版:日本経済新聞出版社
価格:810円(税込)

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