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石川善樹の「脳とうまく付き合う法」

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これからは、英語より物理を学ぶ時代!

新進気鋭の物理学者、白石直人氏に聞く

予防医学者 石川善樹氏

 予防医学者の石川善樹氏がさまざまな分野のエキスパートと対談しながら、脳とうまく付き合う方法を探る連載シリーズ。第15回のお相手は、東京大学で物理学を研究する白石直人氏です。まだ27歳という若さですが、最近、専門とする統計力学の分野で画期的な論文を発表。次世代を担う研究者として注目を集めています。独創的な発想はどのように生まれるのか、物理学的な考え方はビジネスの世界でどう生かせるのか。AIやIoTが企業経営に深く組み込まれるなか、ビジネスパーソンにも示唆の多い対談となりました。

「狭く、深く」よりも「広く、深く」

石川 善樹氏(いしかわ よしき)<br>

1981年広島県生まれ。東京大学医学部健康科学科卒業後、ハーバード大学公衆衛生大学院修了、自治医科大学で博士(医学)取得。「人がより良く生きるとは何か」をテーマとして、企業や大学と学際的な研究を行う。専門分野は、予防医学、行動科学、計算創造学など。講演や、雑誌、テレビへの出演も多数。NHK「NEWS WEB」第3期ネットナビゲーター。著書に『ノーリバウンドダイエット』(法研)、『うかつに仕事をはじめるな』『疲れない脳をつくる生活習慣』(ともにプレジデント)、『最後のダイエット』『友だちの数で寿命はきまる』(ともにマガジンハウス)など。 石川 善樹氏(いしかわ よしき)
1981年広島県生まれ。東京大学医学部健康科学科卒業後、ハーバード大学公衆衛生大学院修了、自治医科大学で博士(医学)取得。「人がより良く生きるとは何か」をテーマとして、企業や大学と学際的な研究を行う。専門分野は、予防医学、行動科学、計算創造学など。講演や、雑誌、テレビへの出演も多数。NHK「NEWS WEB」第3期ネットナビゲーター。著書に『ノーリバウンドダイエット』(法研)、『うかつに仕事をはじめるな』『疲れない脳をつくる生活習慣』(ともにプレジデント)、『最後のダイエット』『友だちの数で寿命はきまる』(ともにマガジンハウス)など。

石川 まさに、博覧強記。僕が注目する次世代の研究者、白石君です(笑)。とにかく好奇心がものすごく旺盛ですよね。

白石 専門分野以外でも哲学とか政治とか歴史とか、いろんな分野の本が好きで読みますね。新書などが多いですが、年間百冊くらい読みます。

石川 最近の研究者は「狭く、深く」掘り下げるタイプが主流で、白石君のように「広く、深く」を追求する人は少ないですね。

白石 確かに昔だとレオナルド・ダ・ビンチのように幅広い領域で活躍する人がいましたが、最近は専門特化してしまう場合も多いですね。

石川 これは先に言っておかないといけないのですが、僕らは同じ高校・大学出身なので、ある意味すごく似ているところがあるなと思っています。

白石 確かにそうですね(笑)。学年は9つほど離れていますが、たしか、最初に石川さんに会ったのも、大学が主催するイベントでしたね。

石川 そうそう、たしか「知の創造的摩擦プロジェクト」といって、いろんな分野の卒業生を呼んで、学生と対話する交流イベントでしたね。

白石 僕が学生で、石川さんがOBとして来ていました。その頃にはもう物理学者になろうと決めていたんですが、官庁とか国際機関とか金融とか全然違う分野の人と会って、いろんな見方を知りたいなと思って参加したんです。

石川 その時から「変わったヤツがいるな」と思ってたんですが、白石君も僕のことをそう思ってたみたいで(笑)。物理学者になろうと思ったのはいつごろから?

白石 高3くらいでしょうか。それから段々と物理の面白さに目覚めて、東大で物理学を専攻しました。学部生のときに最初に調べたのは「ブラジルナッツ効果」と呼ばれる現象です。

石川 それはどんな現象なの?

白石 たとえば、重くて大きな鋼球を底に置いて、その上に小さくて軽いビーズを入れて振ります。すると普通は、比重が大きい鋼球はそのまま動かないと思うじゃないですか。でも、ちゃんと上がってくるんです(参考映像)。トラックでミックスナッツを運ぶと、トラックがガタガタ揺れることでブラジルナッツという大粒のナッツがいつも上に来ることから、この名前になったそうです。

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