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ネーミング全史

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劇的ネーミングの作り方

岩永嘉弘 氏

チェックポイント (6) 「らしさ」はあるか?

 そのモノやコトによって求められる「らしさ」は違います。例えば、こんな具合にケースに合わせて必要な「らしさ」を設定して、チェックしましょう。

●IT関係なら「先進感」はあるか?
●マンションなら「重厚感」はあるか?
●ゲームの名前なら「おもしろ感」はあるか?
●機械などだったら「技術感」はあるか?
●海外展開のモノなら「グローバル感」はあるか?

チェックポイント (7) 類似はないか?

 ネーミング氾濫の海の中に進水するのですから、似たモノがあっては駄目です。類似したネーミングはないか。簡易商標調査は法的類似チェックとして必須です。

 それともう一つ。インターネットでの同一チェックを忘れずに。その案と同じネーミングなどが、世の中にどのくらいあるか、ないか。商標を持っていないモノもありますし、カテゴリーが違えば問題はないのですが、一応チェックしておきましょう。

 あなたのネーミング案が、将来検索されるとき、同じ言葉が多かったら到達しにくくなります。少ない方がヒットされやすい。今やネット時代の、重要なチェック作業なのです。

チェックポイント (8) 音の性格

 音には性格があります。明るい音、賢い音、知的な音、元気な音、柔らかい音、鋭い音、重厚感ある音......そのネーミング案が商品の性格に合っているか、この表は母音と子音の性格表です。参考にしながらチェックしてください。

 以上、いろんなチェックが、ネーミング案の取捨選択のカギになることを書きました。

しかし、本当はもっと有効な方法があるんですね。ネーミング作りの作業中にこのチェックポイント表をそばに置いておいてほしい。チェックしながら作れば無駄な案を作らなくてすむ。

 チェックポイント表でフルイにかけながらパスした案だけを候補に残していく。そうすれば、たくさんの案を最後に捨てるという残念無念を少しは避けられるでしょう。この表は、ネーミング作業の「座右のチェックポイント」なのです。




岩永嘉弘著 『ネーミング全史』(日本経済新聞出版社、2017年)「4、劇的ネーミングの作り方」から

岩永嘉弘(いわなが よしひろ)

早稲田大学第一政治経済学部新聞学科卒業。光文社雑誌編集部、明治製菓宣伝部を経て、コピーライターとして独立し、ロックスカンパニーを設立。ネーミングを手がけるコピーライターのパイオニアとなる。東京コピーライターズクラブ(TCC)会員。広告のみならずブランディングやCI(Corporate Identity)の分野でも活躍し、数々のネーミングを世に送った。ネーミングの第一人者として認められている。手がけた主なネーミングに「日立洗濯機からまん棒」「東急Bunkamura」「日清oillio」『月刊STORY』「渋谷MARKCITY」「JAL悟空」「JR イオカード」「生命保険・人生まだまだ!! これからだ」「大塚製薬UL・OS」「ホンダFIT/MOBILIO」「ソラシドエア」「大手町HOTORIA」などなど。主な著書に『すべてはネーミング』(光文社新書)『売れるネーミングの成功法則』(同文舘出版)『一行力』(草思社)『極めことば』(KKベストセラーズ)『真夜中のプレゼンテーション』(PHP研究所)『リボーンの森』(メディアパル)など多数。ホームページURL http://roxcompany.jp

ネーミング全史

著者:岩永嘉弘
出版:日本経済新聞出版社
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