日本経済新聞 関連サイト

ネーミング全史

記事一覧

劇的ネーミングの作り方

岩永嘉弘 氏

マーケティング・コンセプトの把握 どこで、いつ、どんな場面?

 次は、どんな市場で売られるのか、どんな場所で使われるのか、という確認です。商品企画コンセプトの確認ともいえます。例えば、それが飲み物だったらこんな分析を始めます。

・家で飲むものか?
・オフィスで飲むものか?
・屋内で楽しむものか?
・外で楽しむものか?
・日常の飲み物か?
・旅行やドライブのお供か?
・朝か、昼か、夜か?

 こうして、その商品の目指す舞台をしっかりと把握します。そして、その舞台に他社のどんな商品が競合品として活躍しているか、市場調査のレポートをしっかり分析してかからなければなりません。新たに開発した飲み物を登場させる舞台に、どんな競争相手がいるかを知っておかなければならないのです。

 もしそれがお茶だったら、ものすごい数のブランドがすでにある。たくさんの既売品がある。だったら、その中で際立つにはどのマーケットで戦った方が有利か。相手に勝てるか。ということを考慮した上で、ネーミングを作らなければならないのです。

 「キリン 午後の紅茶」はこうしたマーケット分析の上に立って生まれたにちがいありません。朝飲んでも夜飲んでも同じ味でしょうに、あえて「午後の」とネーミングにしたのは、お茶の氾濫しているマーケットの分析から導いた訴求ポイントだったにちがいありません。

ターゲットの分析

 では、そうしたマーケットの主人公は誰でしょう。その商品を届けたい相手はどんな人たちでしょう。いわゆるターゲットを考慮しなければ、ネーミング作りは始まりません。誰に買ってもらいたいのか、誰が販売対象なのかが重要な要素となります。

・男性か、女性か?
・若い層か、年配層か?
・既婚か、未婚か、子供は何人?
・老齢者か、子供か?
・大学生か、高校生か?
・理系か、文系か?
・ホワイトカラーか、ブルーカラーか?
・住まいは戸建か、マンションか?
・金融系か、IT関係か?
・エコ志向で自然回帰の意識が強い?
・スポーツ好き?
・クルマの志向は?
・お酒は洋酒派、日本酒派?

PICKUP[PR]