日本経済新聞 関連サイト

IoTへの挑戦、成長軌道へ

記事一覧

協力:KDDI

新事業開発の失敗は「じゃまオジ」が原因?

三菱総合研究所 大川真史 氏

 プロジェクトの最初の3カ月は大変かもしれないが、見たことのないようなサービスの原型が見つかって、ユーザーがよろこんだり驚いたりする場面を1度でも見れば、だいたいみんな、どうすればいいかが分かるという。マネジメントの人でも、理解はできないけれど、認められるようになる。「自分たちの持っているこの感覚は違うんだ。この30年間に積み重ねた成功体験はもう通用しないんだ」ということがわかる。それが一番大切なことだという。

【ポイント⑤】何よりも「サービスの原型づくり」を最優先に

 IoTサービスの事例が増えているので、それらを参考にして自社のサービスを考えようとする企業も多いだろう。しかし、最初からデジタルサービスを目指すやり方は無茶だと大川氏は言う。

 「IoTサービスを考えるうえで大事なことは、まずアナログの形でサービスの原型をしっかりつくることです。それがなければデジタルサービスはつくれません。だから、最初からデジタルサービスをつくろうとしてはいけないのです」

 デジタル技術は「サービス提供の効率を格段に上げる=利益を大きくする」ためのツールと捉えるべきだという。IoTの要となるセンサーや無線通信サービスは、最近選択肢がとても広がり、低価格・低料金にもなっている。IoTを利用できる場所も驚くほど広がっている。サービスの原型さえできていれば、利益を大きくする機会は非常に多い。だが効率を上げる手段を先に考えても、決して良いサービスはつくれない。

 「競争力の源泉がサービスに移る変化」「ユーザー起点へのこだわり」「50代マネージャーがとるべき姿勢」など、IoTを使った新規事業/サービス開発には従来と異なる発想やマネジメントが求められている。過渡期の中で迷うことも多いだろうが、これらのハードルを越えられれば、第4次産業革命やIoTの波にもうまく乗れるのではないだろうか。

PICKUP[PR]