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デジタル変革マーケティング

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「デジマ=出島」デジタル変革への誤解

横山隆治氏 内田康雄氏

 いくら優秀な現場でも、もうボトムアップによる「デジタル変革」は限界に来ています。経営トップによる戦略とその明確な指針のもとに方向感が統一されないと、これ以上の現場主導はかえって逆効果でしょう。

 それだけ、今ほど経営トップの「デジタル変革」に対する正確な認識と意思決定が必要な時期はないといえます。

CMOはいらない!──広告費の透明化・最適化による全社経営

 さて、CMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)が求められるようになってどれくらい経ったでしょう。ただ、いまだに、CMOを設置している日本企業は数えるほどしかありません。

 なぜ日本企業ではCMOを置かないのでしょうか......。

 考えてみると、マーケティングの定義が欧米企業とはずいぶん異なります。

 まず、日本企業では広告・販促のことをマーケティングと定義している会社がほとんどです。またそもそも「マーケティング」を科学として信じていない経営者が大勢います。それも日本では営業がマーケティングをしており、営業支援や営業企画とマーケティングの概念定義もされていないままだからなのかもしれません。

 そういう日本企業ならではの環境では、無理に社内にマーケティングという概念を浸透させることはないかもしれません。

 営業サイドからすると、「マーケティング」という上から目線が気に入らない。「自分で売ったこともない奴に何が分かるんだ」という感情的な抵抗感があります。そんな営業現場にマーケティングは何をもって貢献してくれるのでしょうか......。

 そんな環境で、CMOが辣腕を振るうというイメージができません。まして社長自らもマーケティングをあまり信用していないのだから、CMOなどは何の責任を負う役割かも分かりません。

 欧米のようにCMOは「短期の売上よりブランド価値を優先する」などといわれても、今の売上を最大限上げろと事業部門に言っている社長自身も混乱することになるでしょう。

 筆者は、この際、企業の「デジタル変革」を全部門に対して担う役割を持つ「チーフ・デジタル・オフィサー(CDO)」を設置したほうがよいと思うようになりました。

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