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進化の歴史は続く ネーミングNOW

岩永嘉弘 氏

バスタ新宿 三位一体ネーミングで、新宿を新発信!

 新宿が目を覚ました。増殖する街だと、かねがね思っていた。無秩序な秩序とでもいえばいいのだろうか、不定形なフォルムで発展を続けてきたのが新宿だった。その新宿が、JR新宿駅南口を舞台に新しい秩序を構築しつつある。

 その先駆けが2016年3月に開業した大型複合ビル「JR新宿ミライナタワー」と商業施設「NEWoMan(ニュウマン)」だ。また「バスタ新宿」が4月に入って産声をあげた。JRなどが主導するプロジェクトだ。三つの施設は機能が違うが、三位一体となって新宿の新しいステージを作り上げたように見える。

 「ミライナタワー」はオフィスを上階に抱えた複合ビル。ネーミングは、渋谷ヒカリエなどと同質の抽象表現で理念を打ち出した。未来の都市生活を見据えたタワーである、と宣言しているわけだ。

「JR新宿ミライナタワー」2016年<br>JR東日本提供 「JR新宿ミライナタワー」2016年
JR東日本提供

 「ニュウマン」は「ミライナタワー」などに入る商業施設。具体的なマーケティングコンセプトを前面に出したネーミングで、ターゲットにはっきりと女性を指名した。女性を主役に、という時代のテーマにぴたりと的を絞った。潔い焦点ネーミングだ。

 ただ、やや伝わりにくいと考えたのか、サイネージ広告などで「New Woman」と解説的にフォローしている。たしかに「NEWoMan」という造語はちょっと読みにくい。狙いはNew×Womanなのに、単に「新しい人」と読めてしまう。ロゴデザインのせいかもしれない。

 この二つの施設を抱き込むように「バスタ新宿」が誕生した。新宿のあちこちに点在していたバス停を一堂に集めて、日本最大のバスターミナルをこしらえた。こちらのネーミングはちょっとパスタみたいに聞こえてかわいい。バスターミナルの短縮形だ。なんだか元気のいい音で一気に知名度も上がることだろう。

 三つのネーミングがセットとなって、新しい新宿のコンセプトを発信し始めた。ここでも結局、ネーミングが「情報の核」なのである。

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