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2017年、円安&株高はどこまで進む?

経済アナリスト 田嶋智太郎氏

 前回更新分の本欄において「2016年末から2017年にかけて1ドル=120円近辺、日経平均株価=2万円近辺までの上昇もあり得るものと期待したい」と述べた。当時は、まだ1ドル=114円前後、日経平均株価=1万8500円前後という水準にあったわけだが、原稿執筆時にはそれぞれ118円台後半、1万9500円前後という直近高値をつけるに至っており、当面の目標となる「120円」「2万円」への到達も時間の問題ではないかと思われる。

 相場というものは、その時の勢いと一定の材料さえ伴っていれば、当面の目標となる「水準」に到達すること自体が自己目的化するようなところがある。よって、近いうちにNYダウ平均の2万ドル台乗せと併せて、1ドルが120円台へ、日経平均株価が2万円台へ乗せる運びとなる可能性は大いにあろう。

 仮にそうなったとして、問題はその後である。

 足元における対円でのドルの上昇や日経平均株価の水準には一定の過熱感や高値警戒感をおぼえることも事実ではある。市場の一部には「トランプ次期米大統領の就任と前後して、多くの人々が夢(幻想)から覚め、急に先行き(現実)を不安視し始めるのではないか」との見方もある。

 ここで結論を述べておくならば、それでも筆者は2017年における対円でのドルや日経平均株価の展開について、あくまで強気の見方を通したいと考える。果たして、そのように考える根拠はどのようなところにあるのか、それぞれにどの程度までの上値余地が見込めるのか、個人的な見解を以下に示しておきたい。

2017年の米国経済はややバブル的な様相を呈する?

 当然のことではあるが、本稿執筆時点においてトランプ氏が選挙戦のなかで掲げた公約がどの程度まで実現できるかはまったくの未知数である。しかし、もともと足元で米国経済の成長が加速し始めるための素地が時間の経過とともに着実に構築されてきたことは紛れもない事実である。

 しかるに、これまでに掲げられた公約の一部でも実現する運びとなれば、米国経済の成長を大いに刺激すると考えられる。その意味からしても、2017年は米国経済がその成長度合いをさらに加速させる年になると個人的には考えており、ともすると米国において株価や不動産価格、あるいは物価やインフレ率などが実質的な経済成長の度合いを超えるペースで上昇する「ややバブル的」な様相を呈することにもなり得るとみている。

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