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全国初の軽トラック市はなぜ成功したのか~岩手県雫石町~

日本政策金融公庫総合研究所 主席研究員 村上 義昭氏

 いままでにない活性化策に最初に取り組む地域は、さまざまな課題を克服しなければなりません。見習うべき先発地域のお手本がないのだから試行錯誤が必要です。しかし、だからこそ地域の立地や資源に最もふさわしい活性化策を構築できます。

 「軽トラック市」とは軽トラックの荷台に商品を置いて販売する朝市です。軽トラをずらっと街路に並べ多くの人を集め、商店街に活気をもたらそうとしています。軽トラック市を定期的に開催する地域は全国で100か所以上にのぼるといわれています。

 岩手県雫石町はその発祥の地です。12年にわたる開催回数は84回を数えます。取り組み当初、どのような課題に直面し、それをどのように克服したのでしょうか。

<岩手県雫石町の概要>

アイデアを実現するにあたっての課題

 雫石町の主要産業は農業です。稲作をはじめ野菜や花卉(かき)の栽培、畜産など幅広く生産しています。また小岩井農場のほか、温泉、スキー場などがあり、観光業も地域経済を支える柱です。

 県道に面した中心商店街には40数店の事業所が立地しています。モータリゼーションの進展に伴い盛岡市などに購買力が流出したことを主因として、中心商店街は長らく衰退傾向を強めていました。

 危機感を覚えた町は、2004年3月に中心市街地活性化基本計画を策定しました。その策定の過程で、「雫石町には農家が多く、農家には一家に1台軽トラがある。軽トラの荷台を商品棚代わりに、朝採ったばかりの農作物を売る朝市を開いてはどうか」というアイデアが提案されました。このアイデアを実現しようと、雫石商工会に事務局を置き、「しずくいし軽トラック市実行委員会」を結成しました。

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