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「ベテラン社員」がイキイキ動き出すマネジメント

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マネジメントってこういうことだったのか

組織開発コンサルタント 片岡裕司 氏

 年上部下の力を借りて、組織マネジメントの糸口が見えてきた課長の若井正さん。部下がなぜ自身の課題を深掘りできないのか......。それは、上司としての自分自身が課題に気がついていなかったから。そして、知らず知らず自身の行動を制限していたからということが、おぼろげながら見えてきました。

自分の課題に気がつきました

 若井です。並木さんに「ガツン」とやられ、自分の課題に気づくことができました。

 高木さんが自分の課題を深掘りできないことにイライラしていましたが、私自身もなぜ高木さんをやる気にさせられないのか、自分を見つめることをしていませんでした。

 どうして自分で気づけないのかと、心の奥底で高木さんを否定していました。そのことに私は自分で気づくことができていませんでした。

 だから、私の「自己探求シート」もイマイチだったのです。

 私は、自分が年下だからとか、マネジャーだからとかいろいろな理由をつけては、行動を制限していたのでしょう。高木さんは自分が見えていないのかもしれませんし、見えているけれども、年下の私には言いにくいのかもしれません。

 対話にならず、本音が聞けていないのは、高木さんが自己開示しないせいだと考えていました。そういう態度を引き出していたのは、自分が上司だ、話を聞いてあげているというスタンスが見え隠れしていたからでもあるでしょう。

 1週間後。早速、私は高木さんに自分の本音をぶつけてみました。

 どんな組織をつくりたいと思っているか。その中で、高木さんが変化することがよい影響を周囲に与えるのではないか。以前は高木さんのことを誤解していたけれど、「仕事年表」を聞かせてもらって、何かのきっかけでまたイキイキ働き出せないかと模索していたこと、などです。

 また、先日の高木さんからの「最近いろいろ頑張っていますね。みんな、褒めていますよ」のひと言が、自信のない新米マネジャーである自分にとってどんなにうれしかったかも伝えました。

 高木さんは話を聞いて少し戸惑っている様子です。うまく整理できないということで一旦そこで面談を終えることにしました。

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