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「ベテラン社員」がイキイキ動き出すマネジメント

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「変わったおじさん」はどう扱うの?

組織開発コンサルタント 片岡裕司 氏

 オフィス機器販売会社の若井正さん、45歳。念願の部下を持つ課長に昇進しましたが、部下が全員「ベテラン社員」という状況に、困惑しています。仕事は淡々と進んでいますが、「ベテラン社員」をどう扱い、課をどう運営していけばよいのか分からず、若井さんはモヤモヤを感じています。

自分が育った「たくましい」チームにしたいが......

 若井です。念願の課長昇格を果たしましたが、6名の部下が全員年上という洗礼から1カ月が経過しました。ベテランが多いせいか、仕事は淡々と進んでいきます。自分もプレイングマネジャーとしての担当もあり、営業活動に承認業務にと忙しく過ごしています。

 ベテラン揃いのせいか、特に相談もなく、事後報告と、必要最低限の連絡が回ってくるという状況でした。月1回、営業会議を設定していますが、事務的な報告だけで終わっていました。

 若いメンバーにチャレンジの機会を与えたり、みんなで夜遅くまで白熱の議論をして飲みに繰り出したり。そんな自分が育った時代の「たくましい」チームにしたいと思っていました。

 しかし、明らかに自分の描いていた毎日とは異なるものが目の前にはありました。ただ、特にトラブルやクレームもなく過ぎているのは、実はとてもいいことなんじゃないだろうか、とも思い始めていました。

 そんなある日、尊敬する田中部長が私の昇進をお祝いしてくれるということで、少し早く職場を離れました。田中部長は、私が入社3年目から6年目の期間で直属の上司としてお世話になった方です。私が理想とする営業課長、営業チームのイメージは当時の田中課長であり、「チーム田中」です。

 早速、私は、昇進後に感じているモヤモヤを田中部長に話しました。もちろん部下が全員年上で、理想とは随分違って毎日が淡々と過ぎていることや、変わったおじさんに囲まれて困っていることなども話しました。

 そこでたまたま田中部長の同期が、今のチームにいることを知りました。並木さんです。並木さんは仕事への情熱は感じませんが、納期に遅れたことはありません。いつも必ず正確な人です。

 そこまで話すと、「仕事が正確なのが、何で変なおじさんなんだ」と田中部長に突っ込まれてしまいました。

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