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そのコンサル、社内力学を読めぬ「KY」か

長谷部智也 氏

 コンサルタントを起用するとき、その人物が社内の政治、組織力学、組織の癖などを読み解けぬ「KY」な人だと苦労する。正しい提言を出したとしても、うまくコミュニケーションをとって社内を通すことができなければ意味がないからだ。

 現在のコンサルティング業界は大衆化が進み、かつてないくらいにコンサルタント個々人の能力、スキルの「個体差」が大きい時代になっている。コンサルタントを起用する前に「KYな人」かどうかを見抜くためには、こんな質問をしてみてほしい。

 そのコンサルタントは、社内の人間力学を読み解き、気の利いた答えを返せるだろうか。

KYだとコンサルタント失格

 コンサルタントの事実収集や分析など「ハード面」で必要なスキルは、いわば「青臭い」書生的な能力である。これが身に付いていないと話にならない。

 ただこれだけでは不十分で、フィクサー(組織内の暗躍者)として、正しいと確信した提言を、クライアント社内の政治、組織力学を読み解き、 うまくコミュニケーションをとって通していく「ソフト面」のスキルも、同じくらいに重要である。

 そういう意味では、場の空気(K)を読めない(Y)「KYな人」ではコンサルタントはつとまらない。

 フィクサーをつとめるには、人間関係、人間模様、社内の力学が、直感的に空気感で判別できることが求められる。

 例えば、クライアントの会議に一回出て誰がキーパーソンなのか、この人は口ではこう言っているが、上司の手前こう言っているだけで、本当はこう思っており、言外の意図はこうだ。

 誰かがコメントしているときに、他の人がどういう態度をとっているか、各参加者の反応から読み解くと、この人とこの人はこういう関係性だ、表面上は良好に振る舞っているが、裏では実は好意を持っていないとか、リスペクトしていないとか、寡黙な人だが周りから信頼されている、などである。

 また、組織上の役割を超えた、クライアント社内の意思決定構造、「組織の癖」も感じ取る必要がある。

 このあたりの感度が鈍いコンサルタントを起用してしまうと、正しい提言を出せたとしても、社内を通すことができずに苦労し、結局棚上げになってしまうリスクが高い。

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