日本経済新聞 関連サイト

グローバル競争を勝ち抜く組織・人事

記事一覧

トップの決断支えるCFO、グローバル化で役割重く

米マーサー シニア・パートナー、CFO ヘレン・シャン氏

 グローバル化で収益環境が厳しさを増すなか、日本でも最高財務責任者(CFO)を置く企業が増えている。ただ、経営トップの助言者としての役割まで担う欧米企業に対し、日本では経理・財務部門長の延長上の存在にとどまる例も多い。人事・組織コンサルティング大手、米マーサーでCFOを務めるヘレン・シャン氏に、グローバル企業のCFOの役割や女性が活躍するための条件などを聞いた。

欧米のCFOはCEOに近い

ヘレン・シャン Helen Shan<br>

米マーサー シニア・パートナー、最高財務責任者(CFO)。<br>

2014年10月にマーサーのCFOに就任し、グローバル財務・戦略部門を担当。また執行委員会のメンバーも務める。前職ではマーサーの親会社であるマーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズ(MMC)の会計管理責任者及びバイスプレジデントとして、資本管理、年金、資金管理を含むグローバル財政活動を監督。<br>

ソロモン・ブラザーズの計量分析アナリスト・コントローラーとして経験を積んだ後、JPモルガン・セキュリティーズにて多角事業の管理責任者を含む様々な役職に従事した。 ヘレン・シャン Helen Shan
米マーサー シニア・パートナー、最高財務責任者(CFO)。
2014年10月にマーサーのCFOに就任し、グローバル財務・戦略部門を担当。また執行委員会のメンバーも務める。前職ではマーサーの親会社であるマーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズ(MMC)の会計管理責任者及びバイスプレジデントとして、資本管理、年金、資金管理を含むグローバル財政活動を監督。
ソロモン・ブラザーズの計量分析アナリスト・コントローラーとして経験を積んだ後、JPモルガン・セキュリティーズにて多角事業の管理責任者を含む様々な役職に従事した。

――2014年10月にマーサーのCFOに就任する以前にも、他の会社で長年、財務や会計部門に携わってこられました。グローバル競争が激化するなかで、CFOが果たすべき役割や能力についてどうお考えですか。

 今日、企業のファイナンスリーダーは、経営トップのビジネスパートナーである必要があります。何が起こったかについて、数字やデータで説明するだけでなく、何をしなければならないか、それはなぜなのか、など背景を含めた「ストーリー」を語ることによってアドバイスする役割が求められます。よりスマートにコミュニケーションをとる能力も必要でしょう。

 そのためには洞察力、特に会社の業績に関して本質をつかむことが重要です。常に、自分がリーダーだったらどうするかという観点で物事を考えておく。つまり、ビジネス全体を理解していることが不可欠といえます。

――かなり、最高経営責任者(CEO)に近い役割になりますね。

 最終的な意思決定はCEOが下しますが、CFOはそれをサポートするカウンセラーやアドバイザー的な役割です。財務や業績に関するデータを正しく把握して適切にアドバイスできるようにしておくことが、会社全体に貢献できる力になります。私は自分のチームにこう話しています。「CEOであれ、他の部門の人であれ、我々のビジネス上のパートナーが問題を抱えているとき、まず真っ先に電話で相談してもらえるような存在になることが、私たちの最終的な目標である」と。

――日本にもCFOという役職を置く企業は増えていますが、経営トップのアドバイザー的な役割を果たしているケースは少ないようです。

 日本企業の経験は少ないのですが、外から見ていると、意思決定の仕組みが複雑で、欧米企業に比べてスピード感に欠けるように感じます。マーサーでは、全社的に素早い対応(アジャイル)が求められており、そのためには個々の社員により多くの権限を持たせるようにしています。

 たとえば、CEOの迅速な意思決定を支援するために、CFOもある程度リスクをとって素早く判断するようにします。私自身もチームメンバーに権限を委譲し、私が直接かかわらなくても意思決定がなされ、物事が進みやすくなるよう常に心がけています。

この記事は会員限定コンテンツです。
続きを読むには、日経BizGateに会員登録(無料)してください。

最初に日経IDを取得し、その後日経BizGateに利用登録します。
おすすめ記事やキャンペーンをお知らせするメールマガジンもご利用ください。

すでに登録済みの方はログインしてください。

今すぐ登録 ログイン

PICKUP[PR]