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勝ち抜く中小経営への強化書

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小さな工夫で大きな価値生む「プラスα」

日本政策金融公庫総合研究所 主任研究員 渡辺 綱介氏

 「あらゆるモノをもっている」といっても過言ではないほど、現代の消費者は物質面で満たされています。そのなかで、売れるモノやサービスを生み出すことは容易ではありません。本稿では、独自の工夫で売れるモノやサービスを生み出すことに成功した企業の事例をもとに、中小企業が効率よく価値を生み出していくための突破口を探っていきます。

小さな工夫で、大きな価値を生み出す

 例えばiPadのような、新たなトレンドを生む革新的な製品を世に送り出すことは、中小企業にとって難しいことかもしれません。そのような大きな挑戦は、経営資源の制約の面でハードルが高いうえ、失敗した場合のリスクも高くなります。

 少し視点を変えてみましょう。一から商品・サービスをつくり上げなければ顧客を惹きつけられないわけではないはずです。いまあるトレンドを味方につけ、自社の商品・サービスにそれをうまく落とし込んでいくことで、顧客が感じる価値を高めるという策も有効でしょう。

 とはいえ、既存の商品・サービスにトレンドを反映するには、何らかのプラスαは必要です。つまり、自社にいまある商品・サービスをベースにしながら、それにちょっとした工夫をすることで、大きな価値を生み出し、顧客を惹きつける。本稿では、そうした「プラスαの取り組み」について考えていきます。

 では、どんなトレンドをとらえるか。変化の激しい現代、小さな流行を追ってもすぐに移り変わってしまうおそれがあります。そのため、世の中の大きなトレンドに手がかりを探すほうがよいでしょう。ここでは、成熟した社会におけるトレンドとして、「マスから個へ」「モノからコトへ」「競争から共創へ」を取りあげます。

 大衆消費の時代はとうに終わり、いまの消費者は、横並びの商品よりも、自分らしさを表現できる商品に目を向けるようになっています。また、モノ自体というより、それを使って得られる新しい体験や、心の豊かさといった価値を求めます。一方、企業においては、競争を生き抜くためにも、外部と連携しながら価値あるものを創造していく動きが強まっています。

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