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ボルヴィックに「唯一の価値」与えたストーリーの魔法

湘南ストーリーブランディング研究所 川上徹也 氏

 何かを人に伝えるとき、「ストーリーとして語る」ことは非常に効果があります。ストーリーの魔法は、消費者の感情を揺さぶり、成熟した商品であっても「オンリーワンの価値」を与えることができます。ボルヴィックの例を見てみましょう。

ストーリーで商品はこんなに輝く

 優れたストーリーは、他の商品、会社、人と差別化することができます。オリジナルの素晴らしいストーリーを開発できれば、オンリーワンになれます。

 たとえ成熟市場で差別化なんてとても無理と思われる商品であっても、新しいカテゴリーをつくり出すこともできるのです。

 数年前からビジネス界で流行っている言葉に、「レッド・オーシャン」「ブルー・オーシャン」という言葉があります。「レッド・オーシャン」とは、企業が生き残るために血みどろの争いを繰り広げる既存の市場のことを言います。「ブルー・オーシャン」は競争者のいないオンリーワンの市場のことです。

 ストーリーの力を利用すれば、レッド・オーシャンからブルー・オーシャンに移ることができるんです。そんなのムリだと思うでしょう? じゃあ、ひとつ実例を披露しますね。

 日本のミネラルウォーター市場は、既に成熟市場です。メーカーは、限られた市場の中で産地やミネラルの含有率などで差別化しようとしていました。いわゆるレッド・オーシャンですね。でも結局、中身は水なので、大差はありません。

 そんな中で、フランス生まれのミネラルウォーター「ボルヴィック」は、あるストーリーを導入することで、競合他社とはまったく違うオンリーワンの商品になることに成功しました。競争相手のいない新たな市場でいわゆるブルー・オーシャンです。

 しかも、同じミネラルウォーターというジャンルでは、他社が真似をしてもただの二番煎じになってしまう優れた手法と言えます。

 これは商品だけに限りません。個人でも会社でも応用は可能です。あなたも優れたストーリーをつくって、ブルー・オーシャンを目指しましょう。

20代の若者と30代の主婦に突き刺さったストーリー

 ミネラルウォーターを買うとき、みなさんは決まったブランドがありますか?

 中には絶対にコレという人もいるでしょうけど、同じ飲料でもお茶・缶コーヒー・ジュースなどに比べれば、こだわりがない人が多いんじゃないでしょうか?

 実際の調査を見てみても、ミネラルウォーターを選ぶときの基準は、ブランドよりも価格という割合が大きいです。軟水・硬水の区別くらいはわかるにしても、味なんてあんまり変わらないですもんね。

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