日本経済新聞 関連サイト

ソーシャルビジネス関連コラム&インタビュー

記事一覧

協力:日本マイクロソフト

日本マイクロソフトが考えるICT時代の社会貢献(前編) "人々の想い"と"ICTの力"を結集し、社会課題解決を加速

樋口 泰行 日本マイクロソフト 代表執行役 会長に聞く

 環境破壊や貧困問題、少子高齢化や震災からの復興・・・。国内外で今、さまざまな社会課題が山積し、深刻の度合いを増している。私たちの社会や生活に深く浸透するようになったICTは、そうした課題に関係者が一丸となって向き合ううえで、どのような役割を果たすことができるのだろうか。昨年12月、社会貢献活動のための新組織"Microsoft Philanthropies"を立ち上げ、世界規模で取り組みを加速しているマイクロソフトの2人のキーパーソンに、グローバルなIT企業が目指す社会貢献のあり方を聞いた。

ITを軸に、ビジネスの視点やグローバルな知見をプラス

――樋口会長は2007年からマイクロソフトの経営に携り、社会貢献活動を統括されています。日本に根ざすグローバル企業として、マイクロソフトは日本ならではの社会課題をどのようにとらえ、どのような方針で取り組まれてきたのでしょうか。

<b>樋口 泰行(ひぐち やすゆき)氏</b> 1957年兵庫県生まれ。80年大阪大学工学部電子工学科卒業、同年松下電器産業(現パナソニック)入社。91年ハーバード大学経営大学院(MBA)修了。ボストンコンサルティンググループ、アップルコンピュータ(現アップル)、日本ヒューレット・パッカード社長、ダイエー社長などを経て、2007年3月マイクロソフト代表執行役兼COO。08年4月同代表執行役社長、15年7月より現職。 樋口 泰行(ひぐち やすゆき)氏 1957年兵庫県生まれ。80年大阪大学工学部電子工学科卒業、同年松下電器産業(現パナソニック)入社。91年ハーバード大学経営大学院(MBA)修了。ボストンコンサルティンググループ、アップルコンピュータ(現アップル)、日本ヒューレット・パッカード社長、ダイエー社長などを経て、2007年3月マイクロソフト代表執行役兼COO。08年4月同代表執行役社長、15年7月より現職。

 急速に進む少子高齢化、地域経済の空洞化など、日本は社会課題の先進国と言われています。日本はその解決の道筋を、世界の手本となって示していくことが期待されています。

 一方で、日本は島国ということもあり、働き方ひとつとっても旧態依然のやり方を残すなど、社会構造や意識の転換が他の先進国に比べ遅れがちであることも否めません。日本マイクロソフトは、グローバルな企業活動や社会貢献活動を通じて蓄積した知見を生かし、日本社会に新たな視点や発想を持ち込み、前向きな変革を促すことができる立場にもあると考えています。

――社会貢献活動を推進するにあたって、特に重視していることや心がけていることはありますか。

 我々はIT企業ですから、やはり自分たちの得意分野、すなわち、テクノロジーやソフトウエアによって、我々の活動の基盤である社会にお返しすることが基本になります。「地球上のすべての人や組織がより多くのことを達成する力になる」というマイクロソフトの企業ミッションは、全社の社員に浸透しています。ビジネスのゴールとベクトルが一致しているというのは、社会貢献活動を継続的に推進していくうえで、非常に重要なポイントになっています。

 そのうえで、厳しい競争環境の中で培ってきたビジネスの手法やスピード感、ネットワークなど、社会貢献活動において、民間企業だからこそ役立てる部分も大きいと感じています。創業者のビル・ゲイツが家族と運営している財団は、投入したリソースに対して最大限のアウトプットを引き出す手法に定評があります。我々も限られたリソースを投入する以上、やりっぱなしで終わりではなく、「いかに有効に活用してもらうか」「いかに効率的にスケールアップさせていくか」といったビジネスの視点を生かしていきたいと考えています。

PICKUP[PR]