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ボルトとキメットから日本企業が学ぶべきこと

フロンティア・マネジメント執行役員 村田朋博氏

 4年に1度の五輪、2年に1度の世界陸上。走る、跳ぶ。道具も何もなく、肉体だけです。陸上選手の肉体美には惚れ惚れします。

日米欧の競争から世界の競争へ

 さて、図表1は、100メートル走の世界記録と日本記録の差を示したものです。

図表1 100メートル走とマラソンにみる、世界競争の厳しさ 出所:筆者作成 出所:筆者作成

 1980年代半ばまで、両者には4%の差がありました。しかし、その後、日本記録は急激に改善し、1998年には1・6%、0・16秒まで差を縮めます。まさに、日本企業が欧米企業に肉薄し、そして、追い越したのと同じように。

 しかし、そこに新興国ジャマイカが登場します。現在、100メートル走の世界記録はジャマイカのウサイン・ボルトの9・58秒。トップスピードでは、時速44キロメートルもしくは秒速12メートルで走ることができます。驚異的です。そして、世界記録10傑(同着があるため12人)のうち5人がジャマイカ人、4人が米国人になっています。100メートル走は、少し前までは日米欧の「産業」だったのですが、そこにジャマイカが参入、「世界産業」になったことで、日本記録と世界記録の差は再び急激に拡大し、今は0・42秒もの差があります。

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