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電子部品 営業利益率20%のビジネスモデル

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ニッチの村田製作所 vs 多角化の京セラ

フロンティア・マネジメント執行役員 村田朋博氏

 村田製作所の営業利益は部品企業として初めて2000億円を突破し、日本のハイテク産業のなかでも、日立製作所、三菱電機、キヤノン、パナソニックに次ぐ第5位になりました。外部からの購入品が少なく付加価値が集約された部品企業の営業利益が2000億円を突破することは、簡単なことではありません。電子部品産業において「村田製作所は強すぎる!」という諦めの声、怨嗟の声が聞こえるほどです。

売り上げの70~80%が世界1位製品

 かつて部品3社と言えば、京セラ、村田製作所、TDK(ロームは電子部品というより半導体)、2番手にアルプス電気や太陽誘電といった勢力図でしたが、村田製作所が抜き出たと言えます(※1)。

(※1)日経エレクトロニクス(2015年10月号)が「研究開発で力を伸ばしていると感じている企業」をアンケート調査したところ、日本企業の中では、トヨタ自動車(得票率37%)に次いで2位になったのが村田製作所(同30%)。3位以下のデンソー、ローム、ソフトバンク、ホンダ、日立製作所、パナソニック、キヤノンを大きく引き離しての2位です。

 村田製作所の売上高1・2兆円のうち、世界1位製品が占める割合は約70~80%。筆者は、売上高に占める世界1位製品比率を「ニッチ指数」として重視しています。この比率が高いほど、収益性が高く安定性も高いと筆者は考えています。同社の代表的な製品と世界占有率は、図表1のようになります。

図表1 村田製作所の世界1位製品 出所:同社聞き取りにより筆者作成 出所:同社聞き取りにより筆者作成

 このように多数の製品で1位です。こうして見ると製品群が拡散しているように見えますが(この後、ニッチは限定されてこそニッチであることを述べます)、これらの製品は根幹でつながっています。

 そもそも素材は、大きくは、金属、有機材料(プラスティック)、無機材料(セラミック)に分類されます。セラミックは一般には粘土等を焼き固めた陶磁器のことを指しますが、産業界では何かしらの機能を持ったセラミックスを指します。例えば、電気を蓄える、電波を発信する、耐火性、耐薬品性、磁性を持つ、温度や照度の変化を検知できるなど、その機能は極めて多岐にわたる、懐の深い素材です。

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